日本代表

「攻撃の全てを担った」アラベス戦の久保建英、現地メディアから最高評価も受け、アジア杯での離脱を惜しまれる…

THE DIGEST編集部

2024.01.04

アラベス戦で存在感を放った久保。勝利に導くことはできなかった。(C) Getty Images

 現地時間1月2日に行なわれたラ・リーガ第19節で、レアル・ソシエダとアラベスの一戦は1-1。前者にとっては3戦連続での引き分けとなった。

 36分にGKアレックス・レミロがバウンドの目測を誤ってハンドを犯して一発退場を食らうという思わぬ形で数的不利を負ったホームのソシエダは、76分にPKで先制点まで与えてしまい、このまま後半アディショナルタイムを迎えた。しかし、その6分にサディク・ウマルのシュートのこぼれ球をミケル・メリノが繋ぎ、最後はマルティン・スビメンディがゴール左隅に決め、劇的な同点ゴールを決めた。
 
 2024年の初戦は苦しんでのドローということになったが、定位置の右サイドで先発出場を果たした久保建英は、データ専門サイト『WhoScored.com』によれば、ボールタッチ52回、シュート数は終盤に惜しくもクロスバーを叩いた一撃を含む2本、その他パス30本(成功21本)、キーパス3本(両チーム最多)、ドリブル5回(成功4回)、タックル2回(成功2回)、インターセプト1回、ボールロスト4回、ファウル1回というスタッツを記録している。

 彼らしい仕掛けや的確なチャンスメイク、惜しいフィニッシュを見せた一方で、前節カディス戦同様にこの試合でも何度か相手のラフプレーを受けた久保は試合後、「僕はボールプレーで見てくれる人を楽しませようと思っていますが、最近の試合ではそれが難しいです。対戦相手、観客の皆さん、そして審判には、僕や僕と同じようなプレーをしようとしている選手たちをもっと守ってほしいと思います。意図した行為ではないものもありますが、僕にはかなりのダメージとなっています」と訴えた。

 そんな背番号14に対する現地メディアの評価を見ると、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は3点満点の採点でチーム最高タイとなる「2」を付与。一方の『AS』紙も同採点とし、「タケはソシエダに魔法をもたらした。日本人選手はゴールを決めることはできなかったものの、相手にとっての危険と自チームのチャンスを創り出した」「間もなくアジアカップに出場する日本代表選手は、攻撃の全てを担った」「ソシエダは数的不利を感じさせず、久保は攻撃陣を奮起させた」「攻撃陣に危険を加えた」と多くの賛辞を綴っている。

 また、個別評価においては、「アラベスの守備陣にとっては絶え間ない厄介な存在であり、特に後半は目立った。継続して相手ゴールに近づき、クロスバーを叩くシュートでゴールを陥れようとした場面もあった。今夏も、過剰なほど攻撃的なファウルで止められることに。そして彼は、怪我を抱えてアジアカップに向かう」と、こちらもポジティブな記述となった。
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