■最大の収穫は若者の台頭とベテランの完全復活

　10月の２連戦でちょっとした躓きはあったものの、８勝２分けの無敗で予選を勝ち抜き、本大会出場を決めている。L・エンリケ監督が家族の問題で現場を離れ、第２戦以降はアシスタントのモレーノが暫定的に指揮を執るというハプニングに見舞われながらも（６月19日に正式に就任）、チームはその影響をまるで感じさせず、ライバルに対して地力の差を見せつけていた。

　今予選最大の収穫は、ファビアン、オジャルサバル、ダニ・オルモといった若者たちの台頭だろう。今夏のU－21欧州選手権の優勝メンバーでもある彼らは、A代表でもその実力を発揮。またカソルラ、アルビオル、J・ナバスのベテラン組も、長く代表から遠ざかっていたとは思えない溌溂としたプレーで完全復活をアピールし、指揮官の抜擢に応えている。

　予選終了後にモレーノが去り、L・エンリケが監督に復帰したため、多少の選手の入れ替え、序列の変化はあるだろう。次の代表ウィークは３月。どんな顔触れになるのかが注目される。
  ▼EURO2020予選成績
グループF１位（８勝２分け０敗／31得点・５失点）
１節・ノルウェー戦（○２－１）得点者：ロドリゴ、S・ラモス（PK）
２節・マルタ戦（○２－０）得点者：モラタ②
３節・フェロー諸島（○４－１）得点者：S・ラモス、J・ナバス、オウンゴール、ガヤ
４節・スウェーデン戦（○３－０）得点者：S・ラモス（PK）、モラタ（PK）、オジャルサバル
５節・ルーマニア戦（○２－１）得点者：S・ラモス（PK）、アルカセル
６節・フェロー諸島（○４－０）得点者：ロドリゴ②、アルカセル②
７節・ノルウェー戦（△１－１）得点者：サウール
８節・スウェーデン戦（△１－１）得点者：ロドリゴ
９節・マルタ戦（○７－０）得点者：モラタ、カソルラ、パウ・トーレス、サラビア、ダニ・オルモ、ジェラール、J・ナバス
10節・ルーマニア戦（○５－０）得点者：ファビアン、ジェラール②、オウンゴール、オジャルサバル

▼EURO2020予選のゴール・ランキング
４ゴール：モラタ、ロドリゴ、S・ラモス
３ゴール：アルカセル、ジェラール
２ゴール：J・ナバス、オジャルサバル

▼EURO2020予選のアシスト・ランキング
４アシスト：チアゴ、ジェラール
２アシスト：ジョルディ、ガヤ、イスコ、ファビアン、ブスケッツ