３月20日に行なわれた2026年北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第７節バーレーン戦で２-０の勝利を挙げて８大会連続８回目の本大会出場を最速で決めた日本代表は、25日に埼玉でサウジアラビアと対戦する。

　森保一監督は、「公式戦も親善試合も関係なく、勝利を目指して全力を尽くすということを、これまでもやってきた」と語っているが、北中米行きのチケットを手にした今、来夏までは準備期間における試合へのアプローチはこれまでとは異なるのは間違いなく、実際に指揮官もサウジ戦ではこれまでとメンバーを入れ替えることを示唆している。

　一方、敵地に乗り込んでくるサウジは現在２勝３分け２敗でグループCの３位。２位（ストレートイン圏内）オーストラリアには勝点１差と肉迫しているが、同時に４位以下との差もわずか３ということで、ひとつの試合結果で順位が大きく入れ替わるため、日本相手にも必勝を期して臨むのは間違いない。
  　森保体制の「サムライブルー」と、これまでサウジは４回対戦して１勝３敗と負け越しているが、この唯一の白星（2022年カタールW杯予選）を挙げた際にサウジを率いていたのが、ロベルト・マンチーニ退任を受けて昨年11月から再びこの中東チームの指揮を委ねられたエルベ・ルナールだ。

　このフランス人監督は、日本戦に向けて「我々にとって、この一戦は非常に重要なものだ。対戦相手がアジアのベストチームだということは自覚している。しかし、我々に戦う準備はできている」とコメント。唯一の欧州５大リーグ所属選手であるサウド・アブドゥルハミド（ローマ）をはじめ、複数の主力選手が負傷離脱したことにも言及し、「確かに怪我人は多いが、それがサッカーだ。状況に適応して調整する必要がある」と冷静さを示している。

　サウジの日刊紙『Al Yaum』は、ストレートインでの北中米行きを狙う上で非常に重要な意味を持つこのアウェーマッチに注目し、「グリーンファルコンズ」の愛称を持つ自国代表チームが、現時点で勝点10差がついている日本と対戦する上での注目ポイントを、「６つの課題」と題した記事で挙げた。