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「ひとりで全員に立ち向かった」 大敗したソシエダが酷評される中で久保建英には現地メディアから賛辞が!

THE DIGEST編集部

2025.05.12

アトレティコ戦では前半だけプレーした久保。

 レアル・ソシエダは現地時間5月10日に行なわれたラ・リーガ第35節でアトレティコ・マドリー戦に0-4の大敗を喫して連続未勝利は5試合(2分け3敗)に伸びている。

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 敵地での一戦、30分までの間にアレクサンデル・セルロートに4度もゴールを決められた「チュリウルディン」は、最後まで一矢を報いることすらできず、26節バルセロナ戦(0-4)以来の4点差負け。これで来季の欧州カップ出場は非常に厳しくなった。

 久保建英は前半45分間でプレー。2022-23シーズンにはソシエダのチームメイトとして好連係を見せたセルロートが古巣相手に大爆発して幾つかのクラブ&リーガ記録を樹立する傍らで、ソシエダの背番号14は懸命に状況を打開しようと奮闘し、ボールタッチ40回の中でパス21回(成功15回)、チャンスメイク1回、ドリブル3回(成功)、クロス7回、被ファウル1回というスタッツを記録。ちなみにドリブル3回の成功は両チーム最多である(データ専門サイト『FOTMOB』より)。

 他にも、守備では4回のボール奪取に成功し、地上デュエルでは6回のうち5回、空中デュエルでは1回の勝利を収めた久保が前半でベンチに退いたことについて、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は「前半のうちにアトレティコが4点目を決めると、イマノル・アルグアシル監督は全てが決まったと見て、これ以上の大差での敗戦を避けるとともに、ミケル・オジャルサバルや久保といった主力選手を、火曜日のセルタ戦に備えて少しでも休ませることを選んだ」と綴った。
 
 クラブが公式サイトで「語るべきことは少なく、(ソシエダの)良い点はさらに少なかった」という試合において、『MARCA』紙は「前半アディショナルタイムに久保がセカンドポストに正確なクロスを送った」「(37分に)右サイドで久保が素晴らしいプレーを披露し、(対峙する)ハビ・ガランを抜き去った」と、日本人選手の好プレーに言及している。

 一方の『as』紙は3点満点の採点で「1」を久保に付与(ソシエダのスタメンのうち5人が「1」で残りは採点なし)。しかし個別評価の記事では、「タケはひとりで全員に立ち向かった。インからも、サイドからも、そして1対1でも唯一仕掛け続けた選手だ。敵地メトロポリターノでのこのようなプレーを見れば、彼が自身の将来について扉を開けたままにしているのも納得できる。最も意欲的にプレーしていただけに、ハーフタイムでの交代は意外だった」と、終始ポジティブに評した。

 対してバルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、彼のプレーを「無責任」と表現し、寸評は「世界のトップを目指すのであれば、守備面の姿勢を大きく改善しなければならない。アトレティコの2点目と4点目の場面で、(右SBの)ホン・アランブルを全く助けなかった。ラ・レアルはこうしたプレーを許容できない。ハーフタイムに交代させられ、問題点を示された形となった」という厳しい内容のものとなっている。

 続いて、ソシエダの地元バスク・ギプスコアの日刊紙『noticias de Gipuzkoa』は3点満点の採点で「1」を与えながらも(他の選手の多くは「0」)、久保を「最優秀選手」に選定し、「唯一、決して責任から逃げず、常に挑戦し、少なくとも人任せにしない選手だった。徹底的にマークされていたが、マルティン・スビメンディに良いクロスを供給した」と、そのプレーを総括した。

構成●THE DIGEST編集部

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