日本代表は2026年北中米ワールドカップアジア最終予選で2試合を残して8大会連続の本大会出場を決め、今月のインターナショナルマッチウィークには、7選手を新たに招集するなど、来夏に向けて戦力の充実などに重点を置いて臨んでいる。
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森保一監督は、9節オーストラリア戦を前に「今回は何人かの選手を入れ替えました。新しい選手も招集しました。これはチームの幅を広げ、強化するためです。最終的にW杯のメンバーを選ぶ時に、考えうる限り最強のメンバーを選べるようにしたいのです」と、その意図を明かした。
そして56歳の指揮官は、「我々の最大の目標は、来年のW杯で優勝することです。その最終目標を考えるならば、1試合1試合、そしてその準備のひとつひとつに真剣に取り組み、段階を踏んで進んでいく必要があります。W杯に向けて、できる限り強いチームを作っていかなければなりません」と、真剣に世界の頂点を狙うことを改めて宣言している。
近年の日本サッカーの成長はめざましく、多くの選手たちが欧州でプレーし、「5大リーグ」の在籍者は増加の一途を辿る。さらにその中でチームの中心となり、なかにはリーグでも屈指の存在として称賛される選手も出現。そんな逸材たちが集った「サムライブルー」は、かつてないほど高いレベルの組織力も身につけ、2024年のカタールではドイツ、スペインを下して世界を驚かせ、その後も長く連勝記録(それも大量得点差での)を持続して、各国メディアからもその強さを認められるほどになった。
そのような経緯を辿ってからの「W杯優勝」という目標は、たとえここまでの同大会での最高成績がベスト16止まりだとしても、決して身の程知らずの高望みなどではないだろう。世界最高峰リーグとされるプレミアリーグを擁する英国の日刊紙『The Guardian』からも、賛辞を贈られている。
「日本は真の世界的強豪としての地位を確立した。3月にバーレーンを破って本大会出場を決めた後、キャプテン遠藤航は、『そろそろW杯優勝を本気で考える時だ』と語った。2005年、日本サッカー協会が『2050年までにW杯優勝を目指す』と宣言した際には笑われたものだが、今となってはそれまで待つのは少し物足りないと感じるほどだ」
そして同メディアに寄稿する著名な英国人ジャーナリストであるジョナサン・ウィルソン氏は、読者からの「これまでW杯で優勝経験のない大陸の国で、最初に優勝トロフィーを掲げる可能性が高いのはどこか?」という質問に対し、依然として欧州勢+南米の2強が明らかなアドバンテージを保っていることを強調した上で、北中米には「わずかなチャンスがある」、アフリカは「近いうちには実現しそうな雰囲気はない」との見解を示し、アジアについても以下のように言及した。
「アジアは、もしかしたら最も可能性があるかもしれない。もっとも、現時点では日本、韓国、そしてサウジアラビアの3か国に限られるだろう。日本と韓国はW杯の常連で、レベルも大きく向上している。資金もあり、サッカーに対する情熱も高く、選手たちは一流クラブでの経験を着実に積んでいる。そしてサウジは、政府系ファンドによる巨額投資の効果の程は未知数だが、豊富な資金、成功への強い政治的意志、レベルの上がっているリーグ、そして8年後の『ホームアドバンテージ』を考えれば、一定の可能性はあると言えよう」
W杯優勝には、実力だけでなく、資金力や運も含めて様々な要素を満たす必要がある。長丁場のトーナメントは、勢いだけで勝ち上れるものではなく、さらに北中米大会からは出場国数が増加し、これに消化試合数も比例することで、より厳しい戦いとなる。
この未知の領域に日本が足を踏み入れ、最後まで勝ち抜けるかどうかは定かでないが、その資格は有しているという「お墨付き」を英国からは与えられたということか。来夏の本大会前、世界が日本を「優勝候補」のひとつに挙げるかどうかが興味深いところである。
構成●THE DIGEST編集部
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森保一監督は、9節オーストラリア戦を前に「今回は何人かの選手を入れ替えました。新しい選手も招集しました。これはチームの幅を広げ、強化するためです。最終的にW杯のメンバーを選ぶ時に、考えうる限り最強のメンバーを選べるようにしたいのです」と、その意図を明かした。
そして56歳の指揮官は、「我々の最大の目標は、来年のW杯で優勝することです。その最終目標を考えるならば、1試合1試合、そしてその準備のひとつひとつに真剣に取り組み、段階を踏んで進んでいく必要があります。W杯に向けて、できる限り強いチームを作っていかなければなりません」と、真剣に世界の頂点を狙うことを改めて宣言している。
近年の日本サッカーの成長はめざましく、多くの選手たちが欧州でプレーし、「5大リーグ」の在籍者は増加の一途を辿る。さらにその中でチームの中心となり、なかにはリーグでも屈指の存在として称賛される選手も出現。そんな逸材たちが集った「サムライブルー」は、かつてないほど高いレベルの組織力も身につけ、2024年のカタールではドイツ、スペインを下して世界を驚かせ、その後も長く連勝記録(それも大量得点差での)を持続して、各国メディアからもその強さを認められるほどになった。
そのような経緯を辿ってからの「W杯優勝」という目標は、たとえここまでの同大会での最高成績がベスト16止まりだとしても、決して身の程知らずの高望みなどではないだろう。世界最高峰リーグとされるプレミアリーグを擁する英国の日刊紙『The Guardian』からも、賛辞を贈られている。
「日本は真の世界的強豪としての地位を確立した。3月にバーレーンを破って本大会出場を決めた後、キャプテン遠藤航は、『そろそろW杯優勝を本気で考える時だ』と語った。2005年、日本サッカー協会が『2050年までにW杯優勝を目指す』と宣言した際には笑われたものだが、今となってはそれまで待つのは少し物足りないと感じるほどだ」
そして同メディアに寄稿する著名な英国人ジャーナリストであるジョナサン・ウィルソン氏は、読者からの「これまでW杯で優勝経験のない大陸の国で、最初に優勝トロフィーを掲げる可能性が高いのはどこか?」という質問に対し、依然として欧州勢+南米の2強が明らかなアドバンテージを保っていることを強調した上で、北中米には「わずかなチャンスがある」、アフリカは「近いうちには実現しそうな雰囲気はない」との見解を示し、アジアについても以下のように言及した。
「アジアは、もしかしたら最も可能性があるかもしれない。もっとも、現時点では日本、韓国、そしてサウジアラビアの3か国に限られるだろう。日本と韓国はW杯の常連で、レベルも大きく向上している。資金もあり、サッカーに対する情熱も高く、選手たちは一流クラブでの経験を着実に積んでいる。そしてサウジは、政府系ファンドによる巨額投資の効果の程は未知数だが、豊富な資金、成功への強い政治的意志、レベルの上がっているリーグ、そして8年後の『ホームアドバンテージ』を考えれば、一定の可能性はあると言えよう」
W杯優勝には、実力だけでなく、資金力や運も含めて様々な要素を満たす必要がある。長丁場のトーナメントは、勢いだけで勝ち上れるものではなく、さらに北中米大会からは出場国数が増加し、これに消化試合数も比例することで、より厳しい戦いとなる。
この未知の領域に日本が足を踏み入れ、最後まで勝ち抜けるかどうかは定かでないが、その資格は有しているという「お墨付き」を英国からは与えられたということか。来夏の本大会前、世界が日本を「優勝候補」のひとつに挙げるかどうかが興味深いところである。
構成●THE DIGEST編集部
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