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「解決策ではなく、むしろ問題に」ロドリゴに厳しい現実…マドリーで“構想外”危機、プレミアリーグ移籍も暗礁に?

下村正幸

2025.07.24

移籍か、残留か。ロドリゴの去就に注目が集まる。(C)Getty Images

 スペイン紙『AS』がロドリゴに厳しい評価を下した。「ロドリゴはレアル・マドリーにとって解決策ではなく、むしろ問題となっている」とし、今夏の移籍市場での退団が促されているように見えるという。移籍先候補としてはアーセナルやリバプール、バイエルン・ミュンヘンなどが挙がっているが、その実現には不透明感が漂う。

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 評価が下がった背景には、クラブW杯での低調なパフォーマンスがある。初戦のアル・ヒラル戦を除く5試合はすべてベンチスタート。途中出場もザルツブルク戦(66分から)とドルトムント戦(85分から)の2試合に限られ、存在感を示す時間はほとんどなかった。昨季終盤にアンチェロッティ前監督の下で出番を減らし、巻き返しを狙った今大会だったが、結果的に評価を落とす形となった。
 
『AS』によると、ロドリゴはマドリーが移籍を許可すれば退団を受け入れる考えで、第一希望はプレミアリーグだという。しかし、同紙のアリツ・ガビロンド記者は「今夏にプレミアに移籍するのは困難だ」と指摘。すでにマンチェスター・シティ、リバプール、アーセナル、チェルシーらは大型補強を終えており、ユナイテッドもマテウス・クーニャ獲得に7000万ユーロを投じたばかりだからだ。同記者は「1億ユーロで売却したいなら、さらに厳しい状況」とし、「ロドリゴを売るよりシャビ・アロンソ新監督のチームに残すほうが現実的。長期戦になる」と締めくくっている。

 マドリーの前線争いはさらに激しくなる見通しだ。シャビ・アロンソ新監督が3バックを採用すれば前線の枠はひとつ減り、クラブW杯でブレイクしたゴンサロ・ガルシアに加え、来月にはリーベル・プレートからフランコ・マスタントゥオーノも加わる。『AS』はこの状況を「難解なジグソーパズル」と表現した。

 ロドリゴは心理面がプレーに影響しやすく、ゴールから遠ざかるとスランプが長引くタイプだ。得意とする左サイドには同胞のヴィニシウス・ジュニオールという絶対的存在がいる中、これまで右サイドでチームを支えてきたが、今夏、キャリアの大きな岐路に立たされているのは間違いない。

文●下村正幸

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