プロ野球では真夏恒例のオールスターゲームが７月23日・24日に開催され、各球団から選出されたスター選手の競演が多くのファンを楽しませた。そしてアメリカでも先週、MLBのオールスターゲームが大いに盛り上がりをみせている。

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　そのアメリカでは、全てのメジャープロスポーツにおいて、このスターが集うイベントがスケジュールに組み込まれており、それはサッカーも例外ではない。MLS（メジャーリーグサッカー）のオールスターゲームは23日、テキサス州オースティンで同リーグの選抜チームとメキシコ国内リーグ「リーガMX」の選抜チームによる対戦という形で、前者が３-１で勝利を飾った。

　試合は「お祭り」ということで激しいタックルなどはなかったが、ともに白熱した戦いの中で見せ場を創ったことで、Q２スタジアムのスタンドを埋め尽くした２万人超の観客を十分に満足させるものだったが、彼らにとって残念だったのは、おそらくは「お目当て」だったであろうリオネル・メッシが、バルセロナ時代からの盟友であるインテル・マイアミのチームメイト、ジョルディ・アルバとともに欠場したことだ。
 
　リーグもクラブも、彼らの欠場理由を明かしていなかったが、インテル・マイアミが今季ここまで33試合を消化。特にここ１か月強の間には、クラブワールドカップとMLSの試合で９試合を戦っており、メッシにいたってはその全てでフル出場している。ハビエル・マスチェラーノ監督はオールスターゲームを前に、「休ませてあげたいが、私に決定権はない」と本音を明かしており、疲労を考慮しての欠場だったのは明白だ。

　サッカー界において、とりわけ欧州では、オールスターゲームの価値は高くない。2018年にはロサンゼルス・ギャラクシーに所属していたズラタン・イブラヒモビッチがプレーを拒否。これにより、MLSでの１試合出場停止という処分を科され、「馬鹿げている。MLSは好き勝手している。俺は現実世界から来た人間だ。世の中の人々の興味は様々。俺にとってはどうでもいい」と語っていたものである（英国の日刊紙『The Guardian』より）。

　このイベントは、他の競技同様に東西チーム対決を行なったり、MLS選抜がトッテナム、チェルシー、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリー、ユベントスといった世界のビッグクラブと戦ったり、そしてこの６シーズンのようにリーガMX選抜と対戦したりと、方式は変えながらも1996年のMLS創設時から続いてきた。MLS首脳陣や一部クラブにとっては非常に重要な伝統的イベントと位置づけられているという。