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Jリーグ・国内

FC東京の前線を支えるブラジル人トリオ――“阿吽の呼吸”の秘密に迫る【独占インタビュー前編】

白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

2020.03.31

これぞ“阿吽の呼吸”と言うべき決勝ゴールは、レアンドロのアグレッシブなドリブルをきっかけに生まれた。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

これぞ“阿吽の呼吸”と言うべき決勝ゴールは、レアンドロのアグレッシブなドリブルをきっかけに生まれた。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

――ということは、アダイウトン選手もレアンドロ選手がドリブルし始めた時に「とにかく動こう」という意識を持っていたわけですね。

アダイウトン:結果的にレアンドロはディエゴにパスをしました。でも、そこで終わるわけではありません。だから僕はゴール前に走り込んだ。もしディエゴがシュートしたら、こぼれ球を狙おうと考えていました。

――ディエゴ選手が選択したのは横パスでした。あの神懸かり的なパスは狙い通りでしたか?

ディエゴ:ボールを受けた瞬間に相手のプレッシャーを感じたので、シュートは諦めた。

――それでパスに切り替えたと。

ディエゴ:ただ、アダイウトンの位置は認識していなかった。「誰かいるだろう」とそう信じて出した、いわば本能的なパスだった。

――文字通りプロの業でした。

ディエゴ:スピード豊かなアダイウトンなら、その武器を生かしてゴール前に詰めてくれる。たとえアダイウトンが詰めてなくても、代わりにレアンドロが走り込んでいるはずだと信じていたので、ダイレクトでパスを出すことに迷いはなかった。
 
――ディエゴ選手のパスを冷静にゴールへと蹴り込んだのがアダイウトン選手でした。シュートの瞬間は落ち着いていましたか?

アダイウトン:もちろん。GK(ネト・ヴォルピ)の動きを見極めてから、しっかりとシュートできましたから。あれを外せというほうが難しいですよ(笑)。

――清水戦ではディエゴ選手とレアンドロ選手もそれぞれPKでゴールを決めています。アダイウトン選手の得点も含め、シュートコースはすべて“左隅”。これは偶然ですか?

ディエゴ:単なる偶然さ。GKの癖を事前に知っていたわけではないし、結果的にそうなっただけ。とにかく冷静に決めることができて良かった。

――PKを振り返れば、1本目はディエゴ選手が、2本目はレアンドロ選手が蹴りました。あえてキッカーを変えたのでしょうか?

レアンドロ:PKのキッカーは基本的にディエゴです。でも、あの時は譲ってくれて。ディエゴの優しさですよね(笑)。すでにアダイウトンとディエゴはゴールを決めていましたから、「次は君の番だよ」という感じでPKをプレゼントしてくれたんだと勝手に解釈しています。
 

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