マジョルカの地元紙では、ここまでのチームの好成績を「夢のスタート」と表現した『Ultima Hora』が「久保がサイドに入ることで２列目を機能させ、熟成した組織力によって相手を圧倒した」、『Diario de Mallorca』は「チームの顔」と題した記事で「日本人は素晴らしいプレーを見せ、なぜL・ガルシア監督のお気に入りであるかを示した。久保のプレーにより、エスパニョールの守備陣は苦い思いを味わった。彼とニーニョは試合を理解していた」と、それぞれ賛辞を贈っている。

　久保とニーニョのビジャレアル時代の同僚コンビに言及したのは、地元紙だけでなく、多国籍の専門メディア『BESOCCER』も「久保とニーニョが勝ったマジョルカの中では最も際立っていた。どちらもゴールを奪うことはなかったものの、このコンビは試合を通してチャンスを作ることを止めなかった」と評した。
  　他にも、アメリカの通信社『AP』は「久保は最初からホームチームのために上手くプレーした」、スペインの通信社『EFE』は「タケは決定的な存在だった。終盤に交代するまで、日本人選手は他の選手に対して“サッカーレッスン”を行ない、スペースを生み出し、仲間をアシストした。レアル・マドリーからのレンタル選手は、可能な限り最高の方法で、バレアレス諸島での“第２ステージ（２度目のレンタル）”を開始した」と、最高の評価を与えている。

　久保の好パフォーマンスだけでなく、指揮官の的確な采配や、チームメイトの働きなど、全てが上手く融合したのが、このエスパニョール戦だったと言えよう。マジョルカの日程を見ると、第４節アスレティック・ビルバオ戦は代表ウィークを経ての来月14日開催ということで、実に半月以上も空くことになる。久保ら数選手は代表チームに合流することになるが、この空白はマジョルカにどのような影響を与えるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】２連勝に貢献し「チームの顔」となった久保のプレーハイライト！