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海外サッカー

智将ペケルマンの教え子たちは貧困層を救う模範に?サビオラらアルゼンチンの“黄金世代”の今に迫る

チヅル・デ・ガルシア

2022.02.22

個性派集団を巧みな手腕でまとめ上げたペケルマン。彼の教えを受けた選手たちは、サッカー界で活躍を続けている。(C)Getty Images

個性派集団を巧みな手腕でまとめ上げたペケルマン。彼の教えを受けた選手たちは、サッカー界で活躍を続けている。(C)Getty Images

 4人の引退をもって、当時のメンバーで今も現役としてプレーしているのはウィリー・カバジェロとアンドレス・ダレッサンドロ(ともに40歳)の2人だけとなった。

 カバジェロは2020-2021シーズンをもってチェルシーを去り、昨年12月初旬にサウサンプトンと1か月間の契約を締結。その後に今シーズン終了までの残留が決まった。サウサンプトンではラルフ・ハーゼンヒュットル監督から信頼される存在となっており、本人も「自分の経験をチームのために活かしたい」と意気込んでいる。

 一方、ダレッサンドロは2020年12月、それまで12年間所属したブラジルの強豪インテルナシオナルに別れを告げてからウルグアイの名門ナシオナルに移籍。昨年末に退団を発表した時はいよいよ引退かと思われたが、今年1月、なんとインテルナシオナルへの復帰が決定したのだ。

 復帰戦ではFKからいきなりゴールを決め、サポーターを歓喜させ、チームメイトたちからも祝福された。ブラジルで愛されたアルゼンチン人選手は多いが、ダレッサンドロはその代表的な存在だ。

 また、彼はインテルナシオナルのホームタウンであるポルト・アレグレの人々とのつながりが深く、機会があるごとにボランティア活動を行なっている。一昨年もコロナ禍で職を失った貧困層の人たちのために、食料品や日用品を集めて寄付するチャリティー運動や炊き出しをした。
 

 インテルナシオナルとの契約は4か月間で、ちょうど41歳の誕生日を迎える4月に最愛のクラブで現役を引退するシナリオが出来上がっている。サポーターから溺愛されるキャプテンの引退は、さぞ感動的なものとなるに違いない。

 そのダレッサンドロとリーベルプレートのジュニア時代から一緒にプレーし、2001年U-20W杯では得点王とMVPになった“エース”のハビエル・サビオラ(40歳)は、現在ヨーロッパ西部のアンドラ公国に居を構えている。

 現役時代と全く変わらないフィジカルを維持するサビオラは、同国のフットサル2部に属するシデコFCエンカンプでプレー。昨年5月には得点王争いに絡みながら4度目となるリーグ優勝を果たした。

 フットサル選手として活躍を続ける一方、ロマネラ夫人と慈善活動に力を入れるサビオラは、アルゼンチン北東部のパラナ市で貧民街に住む人々のためのサッカー場建設に資金面で協力。今年1月のオープニングイベントに駆けつけ、チャリティーマッチに参加して地元の人たちを喜ばせた。
 
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