気になるのは、やはり本大会グループリーグで対戦する国の反応だが、初戦の相手であるドイツのサッカー専門誌『Kicker』は、レギュラー選手を多く欠いた日本が、それでも早々に先制したことを伝えた後、「その後は頻繁にDFの裏を狙う攻撃を仕掛けるも成功しなかった」「守備では多くのことを得られず、セットプレーで大きな弱点があることを明らかにした」とネガティブな面を綴った。
  　これに対し、日刊紙『Bild』は遠慮なく、日本を酷評。「ハンジ（・フリック代表監督）、この相手に震え上がる必要はない」と題した記事において、「W杯に向けて希望がもたらされた。初戦の相手である日本はまだ、戦えるフォームにない」「大会前のリハーサルで日本は全面的に見る者を失望させ、カナダに敗れた」と厳しく報じている。

　また、日本がCKに散々苦しめられた点にも注目し、「ハンジ、CKを鍛えろ！　日本はセットプレーに対して特に脆弱だ。フランクフルトの鎌田大地とその仲間たちを破る方法をカナダが同点にする際、模範的な方法で示した」と、対戦国の弱点を割り出した。

　続いて、同日にヨルダンとテストマッチを行なって３-１の勝利を収めたスペイン（日本とはグループリーグ最終戦で対決）のスポーツ紙『MARCA』は、「カナダがスペインに“道”を示した」と題した記事で、「ボールの扱い方を知っている。ポゼッションに慣れており、ファイナルサードに入っていくための連係も心得ている」と日本の良さを挙げた一方で、「フィジカル勝負になると分が悪い」「セットプレー、とりわけCKの守備で弱さをさらけ出した」と、攻略ポイントを指摘している。

『AS』紙は「日本はカナダと真っ向から対峙し、縦方向の試合に苦しんでほとんど攻撃が組み立てられず、守備陣はカナダの攻撃に何度も驚かされた」「継続性のないアジアのチームは、カナダにフィジカル面でも強さを見せつけられた」と、日本を厳しく評価。記事を「森保一監督にとっての衝撃」との一文で締めた。

　また、当日はイラク代表と対戦する予定だったが、入国時のトラブルで試合を中止としたコスタリカ代表。その母国の日刊紙『LA NACION』も、「カナダは日本を破る方法を示した」と本大会２戦目の対戦国の弱点に言及し、「カナダはスピードで日本を苦しめ、逆転してみせた。この試合は、（コスタリカにとっても）救いとなる」と綴っている。