放送局『CANAL+』のコメンテーターを務める元フランス代表FWのダビド・ジノーラは、「パリSGがCL優勝という野心を持っているなら、それに必要な基準に達している選手を獲得する必要がある。ひとりの選手に全てを賭けるのをやめる日が来れば、彼らが求めている成功を収められるだろう。彼らはいつ、（選手ではなく）チームについて話すつもりだ？」と、金満クラブに方針の転換を迫った。
 
　一方、フランスの通信社『AFP』は、「パリSG がカタールのオーナーの富を得ているにもかかわらず、望んでいたチームを構築できなかった理由のひとつは、金である。エムバペの新しい契約に多額の費用がかかった結果、ファイナンシャル・フェアプレーにより、彼らは切実に必要としていたCBとの契約に失敗した」と、偏った金の使い方に言及している。

元イングランド代表のコメンテーター、ジェイミー・キャラガーもスポーツ専門チャンネル『Sky Sports』で、「カタールが国営で所有し、世界のどのクラブよりも多くの資金を持ち、世界一の選手を獲得しているというのに、ラウンド・オブ16で５回も敗退するとは、ジョークのようだ。CL優勝には程遠く、現在のメンバーが残ったとして、来季良くなるとも思えない。エムバペは早く、レアル・マドリーに行った方が良いと思う」と訴えた。

「この10年間で何も学ばなかったのが、今季は教訓を得ると考えるのは難しい」とデュリュック氏から疑問を呈されているパリSG。エムバペの他、今季限りの契約となっているメッシ、放出が噂されるネイマールら、主力の去就が注目されるが、すでにCLの他、リーグカップも落としたガルティエ監督の責任を追及する声も少なくなく、こちらの動向も気になるところだ。指揮官自身は「判断は人々に委ねる」とだけ語っているが、『Ouest-France』紙は「ガルティエはクラブのプロジェクトと歩調を合わせていないようだ」と見ている。