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海外サッカー

驚異の黒字経営で33年ぶりのカルチョ王者に返り咲いたナポリ! CL優勝へ日本代表選手が戦力補強の有力ターゲットに!?

THE DIGEST編集部

2023.05.11

 ナポリのクラブ専門サイト『NAPOLIPIU.COM』によれば、2020-21シーズンにセリエAを制したインテルが、2016年に蘇寧グループを筆頭株主に迎えて以降、スクデットを獲得するまでに要した投資額は6億4700万ユーロ(約938億円)であり、覇者ミランが2018年にエリオット・マネジメントへ経営権が移譲されてから、昨季の栄光までには7億4400万ユーロ(約1079億円)が投じられたという。
 
 これらの莫大な額は、両クラブにとって負債として残っているが、一方のナポリは前述の通り2004年にデ・ラウレンティス会長が破産したクラブを管財人から引き継いだ時、3200万ユーロ(約46億円)を支払い、最初の2シーズンで資本金として1600万ユーロ(約23億円)を費やして以降、イタリアのクラブとしては珍しく、バランスシートで黒字を維持しているとのことである。

 エセキエル・ラベッシ、エディンソン・カバーニ、ゴンサロ・イグアイン、ジョルジーニョといった名手の多額の売却益が新たな大物選手の獲得を可能にし、今季はカリドゥ・クリバリ(→チェルシー)、ファビアン・ルイス(→パリ・サンジェルマン)が計6900万ユーロ(約100億円)をナポリにもたらした一方で、今や欧州中のビッグクラブの注目の的であるクバラツケリアはディナモ・バトゥーミ(ジョージア)から1000万ユーロ(約15億円)で獲得できており、全体でも440万ユーロ(6億円強)程の黒字を計上した。

 まさに、堅実な経営と優れたスカウティングと交渉術で、ここまで成り上がってきたナポリ。そうなると気になるのは、今季終了後にチームの主力選手の去就だ。オシメーン、クバラツケリアといった選手には、プレミアリーグのビッグクラブ行きなどの噂が多く流れており、メディアによっては「戦力流出は避けられない」と予想しているが、黒字を維持し、なおかつ今季はセリエA優勝、さらにチャンピオンズ・リーグ(CL)準々決勝進出を果たしたことで、多額の賞金も手にするクラブは強気の姿勢を示している。

 デ・ラウレンティス会長は、放送局『Rai Sport』の番組に出演した際、「オシメーンをこの夏に売却することはない。絶対にだ」と断言。一方で日刊紙『IL MATTINO』は、ナポリがこのナイジェリア代表FWを放出するための最低額を1億6000万ユーロ(約232億円)に設定したと報じているが、いずれにせよビッグクラブの札束攻勢には徹底抗戦するつもりでいることは間違いない。
 
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