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海外サッカー

「この行為は邪悪だ」大量14ゴールで歴史を塗り替えたフランス代表の“無慈悲”な猛攻に批判も!? 現地メディアは過去の大差試合にも注目

THE DIGEST編集部

2023.11.20

 このフランスにとっての新記録は、一方でジブラルタルにとってはワースト記録となった。UEFAランキングで55か国中の54位という小国は、2018年に監督に就任したウルグアイ人フリオ・リバスの下、ここまで53試合で6勝6分け41敗・21得点・161失点という成績を残してきたが、意外にも2013年のUEFA加盟以降、今回のフランス戦を終えるまで、2桁失点での敗北は一度もなかった(2017年8月のロシアW杯予選・ベルギー戦の0-9が最多失点)。

 ジブラルタル海峡(イベリア半島の南東端)を望む小半島の英国海外領である人口わずか3万人弱の小国のメディア『GIBRALTAR CHRONICLE』は、「DFイーサン・サントスのオウンゴールと(18分での)退場処分によって状況は悪化し、フランスの圧倒的なパフォーマンスの前に史上最も重い敗北を喫した。ジブラルタルは火曜日にオランダと対戦という困難な課題に直面しているため、体制を立て直し、再び集中する必要がある」と、この大敗劇を報じている。

 ちなみに、リバス監督の母国メディア『EL OBSERVADOR』は「フランスは、1967年の親善試合でデンマークがアイスランドを14-2で破って以来、1試合で14ゴール以上を挙げた初の欧州チームだ。また、欧州国同士の対決で、これほどの大差の試合は1912年のドイツ対ロシア(16-0/ストックホルム・オリンピック)以来見られなかった」と“トリビア”を紹介した。
 
 一方、スポーツ専門チャンネル『ESPN』は、「2.5平方マイルの国土の66%が山で、人間よりシャチの方が多い国」が前述の通り、今回が初の2桁失点で、ここまで格上相手の試合ばかりの中でも幾つか勝利を挙げるなど健闘しているとして、「14失点は厳しい結果だが、世界で最も恥ずかしい負けではない」とジブラルタルを擁護している。

 なお、複数のメディアは過去を振り返り、EURO2012予選のオランダ対サンマリノ(11-0)、EURO2008予選のドイツ対サンマリノ(13-0)、2000年アジアカップ予選のクウェート対ブータン(20-0)、2005年東アジアサッカー選手権の北朝鮮対グアム(21-0)、2002年日韓W杯予選のオーストラリア対トンガ(22-0)、1971年のサウスパシフィックゲームのタヒチ対クック諸島(30-0)、そして2002年W杯予選のオーストラリア対アメリカ領サモア(31-0)といった“歴史的”な大差のスコアに脚光を当てた。

 また『ESPN』は、2桁得点が予選の順位に決定的な影響を与えた最大の例として、先に全日程を終えた首位オランダに得失点差で11点差をつけられていたスペインが、最終節マルタ戦で12-1の大勝を飾り、(総得点の差で)大逆転の本大会行きを決めたEURO1984予選のドラマを紹介している(ちなみにスペインは本大会で準優勝)。

構成●THE DIGEST編集部

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