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海外サッカー

「最大の敵は『退屈』かも」 イングランド代表監督として白星発進を飾ったトゥヘルが直面する「課題」「試練」を国内外のメディアが指摘

THE DIGEST編集部

2025.03.27

 さらに、中盤の構成の見直しも必要であり、攻守の繋ぎやリスクを恐れずに縦パスを前線に供給できる選手が必要ということで、アダム・ワートンの起用を提言。そして同じく中盤では、今やチームの大黒柱となりつつあるベリンガムが、ラトビア戦ではプレーに甘さが見られ、また不用意なボールロストやラフプレーによってあわや退場という場面を迎えており、トゥヘル監督からは「戦術的・精神的な規律を求められている」という。

 来夏のW杯に向けて18か月間の契約を結んだ51歳の指揮官には、ここからやるべきことは非常に多いが、それは極めて困難を伴うものになるとスポーツ専門チャンネル『ESPN』は予想。「トゥヘルにとって、本大会までの最大の敵は『退屈』かもしれない」と表現した同メディアは、クラブの監督と代表のそれとの違いが、彼を苦しめると見ている。

 これについて、「国際試合のリズムに適応する必要がある。3日間で、10~12の異なるクラブから集まった20人の選手を1つの戦術の下で準備させるのは大変だ。私はあまり忍耐強いタイプではないが、学びながら選手たちをプッシュしていくつもりだ」と戦前に語っていたトゥヘルだが、今回の格下相手の2戦では「試合中の決断力や戦術変更の判断力、勝利への執念が発揮されることはなかった」。
 
 さらに、「強豪との対戦機会がない」ことも問題視。イングランドはネーションズリーグの最高カテゴリーから外れているため、今月行なわれた強豪国同士のトーナメントに参加することもできず、代わりにFIFAランキング65位のアルバニア、140位のラトビアと対戦。今後の日程は、アンドラ戦(W杯予選)、セネガル戦(親善試合)、アンドラ戦(W杯予選)、セルビア戦(W杯予選)、ウェールズ戦(親善試合)、ラトビア戦(W杯予選)、セルビア戦(W杯予選)、アルバニア戦(W杯予選)となっており、「どこまで本気の戦いができるかは不透明」と同メディアは懸念する。

 こうした相手との試合で、「選手の実力を見極めるのが難しい」ことも大きなハンデとなると主張。「バーンが代表レベルで通用するかを、アルバニア戦で判断できるだろうか? ここでラッシュフォードやジョーダン・ヘンダーソンが活躍したとして、W杯の準々決勝において彼らを信頼できることに繋がるだろうか? 答は『ノー』だろう」と綴り、エースのハリー・ケインについても、「通算71ゴール目に達した彼が、W杯の大舞台でも同じように決定的な働きができるのかは未知数だ」と疑問を呈した。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】イングランド、W杯予選2節ラトビア戦ハイライト
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