これだけの敗北を積み重ねた後、ついに報われたケインに対し、同メディアは「今や彼は、数字や記録だけにすがる必要はない。ついにその首に、チャンピオンメダルをかけたのだから。おめでとう、ハリー！」と祝福して記事を締めた。

　一方、母国イギリスの公共放送『BBC』は、「決勝で６度の敗北を喫した後、謙虚でありながらも冷酷なゴールゲッターの粘り強さが、ついに実を結んだ。ケインにとって初のドイツタイトルは、バイエルンにとっては34回目。ヴァンサン・コンパニ監督率いるチームにとって、このイギリス人選手がいかに重要であるかは疑う余地がない」と、ケインの貢献度の高さを強調している。

　またブンデスリーガ公式サイトは、ケビン・キーガン（当時ハンブルク）、オーウェン・ハーグリーブス（バイエルン）、オマー・リチャーズ（バイエルン）に次いで、昨季バイエルンに加入したエリック・ダイアーとともにブンデスリーガ制覇を果たしたイングランド人となったケイン。「長年にわたり世界最高のストライカーと広く考えられながらも、彼は一度もチームタイトルと巡り合えなかった。しかし、ついにその“努力が報われる側”に加わることになった」と伝えた。
  　ちなみにドイツの移籍専門サイト『Transfer Markt』は、ケインがキャリアを通して欧州５大リーグで360に達するゴールを挙げ、プレミアリーグ、ブンデスリーガ、CLといった大舞台での得点王に輝いた末に、ようやくチームとしての栄光にも到達したことを伝えた。最後に同メディアは、「欧州５大リーグでチームタイトルなしの選手」による新たな歴代得点ランキングを以下のように紹介している。

１位：ウィサム・ベン・イェデル（現セパハン所属）　259点
２位：アントニオ・ディ・ナターレ（引退）　247点）
３位：ソン・フンミン（トッテナム）　222点
４位：アリツ・アドゥリス（引退）　219点
５位：シュテファン・キースリンク（引退）　177点
６位：ヴェダド・イビシェビッチ（引退）　156点
７位：アンドレイ・クラマリッチ（ホッフェンハイム）　147点
８位：ケビン・クラニー（引退）　144点
９位：ディミトリ・パイエ（バスコ・ダ・ガマ）　142点
10位：アントニー・モデスト（アル・アハリ）　135

構成●THE DIGEST編集部

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