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海外サッカー

「もはや欧州4強に属していない」 パリSGのCL制覇を受けて仏メディアがライバル国をこき下ろし! 伊紙は「勝ったのはカタール所有のクラブ」と反撃

THE DIGEST編集部

2025.06.05

 ここでパリSGと結びつけ、「ナポリがセリエAで首位を走り、スクデット獲得のチャンスがあったこの冬でさえ、クビチャ・クバラツヘリアはパリSGへの移籍のチャンスを逃さなかった。(中略)一方で、セリエAが迎え入れているのはカイル・ウォーカーのような『プレ引退組』か、ジョアン・フェリックスのような“ハズレ選手“ばかり(ともにミラン)。リーグ・アンの“不要戦力”にすがりつき、マリオ・バロテッリがまだトップレベルで通用すると信じている始末……」と畳みかける。

 さらに、CLの上位進出回数の比較から「イタリアはもはや欧州の4強には属しておらず、今その枠にいるのはイングランド、スペイン、ドイツ、そしてフランスだ」と主張し、「マテオ・レテギ(25ゴール)やモイーズ・キーン(19ゴール)をスター扱いするようなリーグが、他国と張り合えるわけがない」とまで言い切り、リーグの平均得点、実質プレータイムによってリーグ・アンの娯楽性の高さを強調し、「イタリアが本気で復活を目指すなら、もっとテクニカルな選手に注目し、リーグ全体の価値を見直す必要がある」と指摘した。

 また先日、UEFA(欧州サッカー連盟)のアレクサンデル・チェフェリン会長から「イタリアのサッカーインフラは恥ずべきものだ」と酷評されたことを紹介し、対してフランスの「近代的で美しいスタジアム」を自慢。そして最後に、「新たな専用放送チャンネルの立ち上げ、『フランス版プレミアリーグ』とも呼ぶべきプロジェクトなど、明るい未来が開けている」という自国とは対照的に、イタリアは「現実を直視して自らを正さなければ、衰退をただ眺めるしかないだろう」と記事を締めている。
 
 この記事に対しては、各国の読者が様々な反応を示し、賛否両論が渦巻いているが、イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』もこれを紹介。もちろん「『SO FOOT』誌には、ひとつ指摘しておくべきことがある。今回CLで優勝したのは『フランス』ではなく、『パリSG』であり、それはフランスの自治体ではなく、カタールの政府系ファンドが所有するクラブだという事実だ」と、反撃を忘れることはなかった。

 続けて、「さらに言えば、フランスの最後のCL制覇は32年前のこと(1992-93シーズンのマルセイユ)であり、その間にイタリアは5回も同コンペティションを制している。また客観的に見て、リーグ・アンはセリエA以上に速くてフィジカルな良質のサッカーを展開しているのは事実とはいえ、今回のパリSGの見事な優勝が、実はリーグ・アン全体にとっては『幻想』に過ぎない可能性がある、というのが真のリスクなのだ」と警告し、以下のように続けている。

「というのも、リーグ・アンはテレビ放映権収入の崩壊によって財政的に追い詰められており、『若手育成の場』としての誇りを持っているにもかかわらず、その若手選手たちはチャンスがあればすぐ、国外へ移籍してしまうのが現実である。しかもその移籍先として最も多いのがイタリアであり、2020年以降、その数は44%も増加し、全体で第2の移籍先となっている」

構成●THE DIGEST編集部

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