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Jリーグ・国内

デビュー1年でJ2からJ1へ移籍。サクセスストーリーを駆け上がるC大阪・坂元達裕の向上心【独占インタビュー前編】

多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

2020.03.22

右SBの松田との連係は上々。「もっと密になれば、どんな相手でも崩せる」と自信を覗かせる。写真:徳原隆元

右SBの松田との連係は上々。「もっと密になれば、どんな相手でも崩せる」と自信を覗かせる。写真:徳原隆元

■常に一番下だと思っている。良いプレーは全部自分のものにしようって。

――監督からはクロス以外にどんな要求をされますか?

「事細かに何かは言われません。サイドで1対1になったら、どんどんチャレンジしろと信頼を寄せてくれています」

――ボールを持ったら割と自由にやれていると。

「はい。後ろの陸くんも『やりたいようにやれ』と言ってくれています」

――攻守に走れる松田選手が後ろにいるのは頼もしいですね。

「それはもうかなり。守備に関してもアドバイスをくれるし、僕が仕掛けやすいように相手をひきつけてもくれる。本当に助かっています」

――松田選手も含めて味方との連係はどうですか?

「どんどん良くなっています。陸くんとは、もっと連係が密になれば、どんな相手でも崩せるんじゃないかってくらい。あとは逆サイドの(柿谷)曜一朗くんやキヨ(清武弘嗣)くんも、いつも僕の動き出しを見てくれていて、足もとにピッタリとパスを出してくれる。僕はまだそれだけの技術がないけど、ふたりのような絶妙なパスを出せるように練習しないといけません」

――やはり柿谷選手、清武選手と一緒にプレーすると勉強になる?

「すべてが参考になっています。まだ僕はプロ2年目で知らないことだらけです。昨年の山形でも本当にみんなレベルが高くて、いろんなものを吸収できました。今年環境が変わったのも、またレベルアップできる機会だと感じています。それにJ1でトップクラスの選手が揃うセレッソですからね。もっともっと成長できると確信しています」
 
――そんなセレッソでレギュラーの座を掴もうとしてます。プロに入った頃、想像できましたか?

「いえ、まったく。だって大学時代はどこからも声がかからなくて、練習参加した山形にギリギリ拾ってもらった身ですからね。それからたった1年でこうしてJ1の舞台に立てるなんて」

――想像以上の成長が出来ている要因をなんだと分析していますか?

「周りの人のプレーをうまく吸収できているのかな。常に一番下だと思っていますし、良いプレーは全部自分のものにしようって。そういう姿勢でいるから、着実に技術や考えが成長している実感はあります」

PROFILE
さかもと・たつひろ/ 1996年10月22日生まれ、東京都出身。170cm・63㎏。青葉FC―FC東京U-15むさし―前橋育英高―東洋大―山形―C大阪。J1通算1試合・0得点。J2通算42試合・7得点。自他ともに認める最大の武器が、独特なリズムを刻むドリブル。素早い動きで相手を翻弄し、一瞬にして抜き去る。C大阪に加入した今季は、キャンプからの精力的なアピールが実り、公式戦2試合連続でスタメンに。今後のレギュラー定着が期待される人材だ。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

※『サッカーダイジェスト』2020年3月26日号より転載
 

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