一方、五輪と言えば、必ず話題に上るのがオーバーエイジだが、今回は想定が難しい。元々は大迫勇也の招集についてブレーメンから承諾を得ていたが、コロナ禍で状況が変わり、再考となった。こうした状況は各国リーグの日程、感染状況等により、今後も刻一刻と移り変わるだろう。オーバーエイジに誰を呼ぶのか、見通すのは難しく、その分、ギリギリまで多くの選手にチャンスが残りそうだ。
年末の五輪代表合宿は、FC東京の安部柊斗や波多野豪、鹿島の沖悠哉、広島の浅野雄也、札幌の金子拓郎など、五輪まで半年の時点で8人もの選手が初招集となり、改めてラージグループがかき混ぜられた。Jリーグの好調ぶりを反映したメンバーとも言えるが、この混沌とした時代だからこそ、2021年も好調を継続した選手が、その勢いのまま、東京五輪へ滑り込む可能性はある。
いずれにせよ、6~7月は大きなポイントになるだろう。ここで一気にチームを仕上げられるか。
思い返せば、準優勝した2019年アジアカップで森保監督が率いたA代表は、大会中に完成度を高めるチームだった。グループリーグは酷い出来だったが、勝ち進むにつれて徐々に成長し、チームとしてまとまり、準決勝では難敵イランに完勝している。
だが、五輪本大会を同様のマネージメントで乗り切るのは不可能だ。アジアとは違い、甘い相手は一つもないからだ。成長要素は必要だが、初戦からトップギアで行かなければ、到底勝ち上がれない。本番直前のチーム作りで、ガラッと雰囲気が変わることを期待している。
文●清水英斗(サッカーライター)
年末の五輪代表合宿は、FC東京の安部柊斗や波多野豪、鹿島の沖悠哉、広島の浅野雄也、札幌の金子拓郎など、五輪まで半年の時点で8人もの選手が初招集となり、改めてラージグループがかき混ぜられた。Jリーグの好調ぶりを反映したメンバーとも言えるが、この混沌とした時代だからこそ、2021年も好調を継続した選手が、その勢いのまま、東京五輪へ滑り込む可能性はある。
いずれにせよ、6~7月は大きなポイントになるだろう。ここで一気にチームを仕上げられるか。
思い返せば、準優勝した2019年アジアカップで森保監督が率いたA代表は、大会中に完成度を高めるチームだった。グループリーグは酷い出来だったが、勝ち進むにつれて徐々に成長し、チームとしてまとまり、準決勝では難敵イランに完勝している。
だが、五輪本大会を同様のマネージメントで乗り切るのは不可能だ。アジアとは違い、甘い相手は一つもないからだ。成長要素は必要だが、初戦からトップギアで行かなければ、到底勝ち上がれない。本番直前のチーム作りで、ガラッと雰囲気が変わることを期待している。
文●清水英斗(サッカーライター)