三笘本人もチーム内でプレーがしやすくなっている様子だ。サウサンプトン戦後には「W杯の後のチームでの感触はいいものがありますね。そこの信頼は少し増えたなっていうのは感じますし。でも、試合を重ねて結果を出せないとまた増していかないと思うので」と話していた。
同時に彼自身もまた、これまで備えていたフットボーラーとしての自信が、先のW杯での活躍でより確固たるものになったように思える。シャイな印象は変わらない。だが、以前よりも表情が柔らかく、晴れ晴れとしているのは確かである。
そんな三笘にはW杯後に多くのメッセージが送られた。当然、「色々な人が感動してくれるっていうのは、なかなかないことなのでうれしいです」と喜んだ半面、そこで立ち止まるつもりは毛頭ない。彼は「もう過去のことなんで、切り替えていきたいなと思います」ときっぱりと語っている。
ここもまた、三笘のなりの有言実行だ。この彼の言葉と、2試合連続弾を奪ったエバートン戦(プレミアリーグ第19節)を含めた直近の3試合でのパフォーマンスから判断する限りでは、すでに彼の意識からW杯は完全に振り切られている。
プレミアリーグ移籍に、初のW杯出場でチームはベスト16進出。そしてクロアチア戦でのPK戦ではシュートを外す憂き目にもあった。そんな2022年を締めくくる一戦となったアーセナル戦後、三笘に激動の1年を振り返ってもらった。
「間違いなく大きな1年でしたし、成長できましたけど。やるべきことが多くなったっていうのと、まだ上に行かないといけないっていうのは感じている。怪我をしないことで、成長できると思いますし、こういう強い相手にどれだけできるかっていうところは、プレミアならではの楽しみ。そういう時に価値を出せるようにしたいなと思います。しっかりと下位との試合には勝っていかないといけないと思います」
ちなみに、サウサンプトンとアーセナル両試合後の三笘は「まだフルのコンディションでない」というコメントも残している。そんな状況でも、世界最高峰のプレミアリーグの舞台で圧倒的な存在感を見せているのである。そう考えると、ますます末恐ろしいが、果たして日進月歩で飛躍を遂げる25歳は、2023年はどのような進化を遂げてくれるのだろうか。
取材・文●松澤浩三
Text by Kozo Matsuzawa
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ちなみに、サウサンプトンとアーセナル両試合後の三笘は「まだフルのコンディションでない」というコメントも残している。そんな状況でも、世界最高峰のプレミアリーグの舞台で圧倒的な存在感を見せているのである。そう考えると、ますます末恐ろしいが、果たして日進月歩で飛躍を遂げる25歳は、2023年はどのような進化を遂げてくれるのだろうか。
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