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海外サッカー

なぜ三笘薫はプレミアリーグで急成長したのか? 間違っていなかった「他のチームにはできない」ブライトンでの挑戦【現地発】

THE DIGEST編集部

2023.02.18

イタリアの智将デ・ゼルビの薫陶を受け、飛躍的に成長を遂げている三笘。彼への期待値は増すばかりだ。(C)Getty Images

イタリアの智将デ・ゼルビの薫陶を受け、飛躍的に成長を遂げている三笘。彼への期待値は増すばかりだ。(C)Getty Images

 また、ワールドカップ後の自身の活躍について聞かれた際にも、「コンディションをうまく整えられるようになってきたっていうのと、チームとしてウイングが得点を取れる形が増えてきているので、うまいこと前でキープしながら高い位置で勝負を仕掛けられているっていうのが大きいかなと思います」と三笘は答えている。

 デ・ゼルビ政権下で与えられた役割は明確で、三笘に見事にフィットした。そのなかでチームメイトからの信頼も増し、自然とパスが回る機会が多くなり、積極的に仕掛けることを許されている。ある種の“治外法権”が与えられているわけだ。これは実力をしっかりと発揮できたからできる業であり、プレミアリーグに挑戦した多くの先人たちできなかったことでもある。
 
 とはいえ、今後もこの好調が容易に続くかと言えば、そうではないはずだ。彼がプレミアリーグに来てから活躍しているのは、実質まだ2、3か月という短期間である。決勝点を挙げたとはいえ、ボーンマス戦では途中まで引いて守る相手に苦戦するシーンもあった。

 直近の2試合では明らかに敵のマークが厳しくなっており、三笘のプレーもトーンダウンしている。彼自身、ボーンマス戦後には「受けるポジションをなかなか見つけられなかった」と吐露。そしてクリスタル・パレス戦後にも「あんまり飛び込んでこないタイプが多くなったっていうか。縦は切られてるんで、カットインに誘導されることは多い」と振り返っている。

 しかし、この25歳は、川崎フロンターレでのプロデビューからわずか3年間で、ベルギーを経由して、プレミアリーグという世界トップクラスの舞台で躍動しているのだ。この急成長ぶりを見れば、あっさりと攻略法を探し出し、さらに高みへと邁進すると期待していいはずだ。

取材・文●松澤浩三
Text by Kozo Matsuzawa

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