女子テニスツアーのWTA1000シリーズ「ナショナルバンク・オープン」(7月27日~8月7日/カナダ・モントリオール/ハードコート)は現地30日に大会4日目を迎え、シングルス2回戦に元世界ランキング1位の大坂なおみ(現49位)が登場。第13シードのリュドミラ・サムソノワ(ロシア/同16位)を4-6、7-6(6)、6-3で下し、3回戦進出を決めた。
両者は今回がツアー5度目の顔合わせで、過去の対戦成績は2勝2敗と全くの互角。ただし直近である今年6月の「ベルリン・テニス・オープン」(ドイツ・ベルリン/芝コート/WTA500)1回戦では大坂が6-3、6-7(3)、4-6で敗れている。
約1カ月半ぶりの再戦となった今回は、大坂が開始直後の第1ゲームでいきなりブレークを献上。その後のサービスゲームは全てキープしたものの、リターンゲームではなかなかチャンスを作れず、第1セットを4-6で落とした。
第2セットも大坂が第3ゲームで先にブレークを許し、このセットもブレークバックできないままゲームが進行。第10ゲームではサムソノワがサービング・フォー・ザ・マッチを迎え、大坂は40-15とされて2本のマッチポイントを握られてしまう。
それでも大坂は諦めなかった。1本目のマッチポイントではフォアハンドのミスを誘い、2本目は甘いドロップショットを叩き込んで絶体絶命の状況を打開。そのままブレークポイントを取得すると、最後はサムソノワがダブルフォールトを犯し、土壇場で5-5に追いつく。その後突入したタイブレークでも大坂が2-5の劣勢をひっくり返し、逆転で1セットオールに持ち込んだ。
今季はフルセットマッチで何度も涙を飲んできた大坂。しかし今回は違った。第1、5ゲームをブレークしてリードを奪うと、5-3で迎えた第9ゲームでは広角に打ち込まれる相手のショットをことごとく拾い、2本目のマッチポイントでサムソノワがバックハンドをミスして勝負あり。終始粘り強く戦った大坂が2時間37分の熱戦をものにし、見事前回のリベンジを果たした。
大坂がツアー公式戦でマッチポイントを凌いで勝利したのは、四大大会4勝目を飾った2021年全豪オープン4回戦のガルビネ・ムグルサ(スペイン/元1位)戦以来約4年半ぶり。オンコートインタビューで大坂は次のように試合を振り返った。
「彼女(サムソノワ)は立ち上がりから非常に攻撃的に攻めていた。私は完全に圧倒されていたし、ウイナーを狙うべきなのかもわからない状態だった。それでもしばらくしてからは、とにかくコートにボールを返すことに集中した」
次なる3回戦で大坂は同じ1997年生まれで「ずっと尊敬している」という元世界5位のエレナ・オスタペンコ(ラトビア/現26位)との注目の対決を迎える。互いの持ち味がぶつかる好勝負になることを期待したい。
文●中村光佑
【動画】大坂なおみがサムソノワに逆転勝ちしたナショナルバンクOP2回戦ハイライト
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両者は今回がツアー5度目の顔合わせで、過去の対戦成績は2勝2敗と全くの互角。ただし直近である今年6月の「ベルリン・テニス・オープン」(ドイツ・ベルリン/芝コート/WTA500)1回戦では大坂が6-3、6-7(3)、4-6で敗れている。
約1カ月半ぶりの再戦となった今回は、大坂が開始直後の第1ゲームでいきなりブレークを献上。その後のサービスゲームは全てキープしたものの、リターンゲームではなかなかチャンスを作れず、第1セットを4-6で落とした。
第2セットも大坂が第3ゲームで先にブレークを許し、このセットもブレークバックできないままゲームが進行。第10ゲームではサムソノワがサービング・フォー・ザ・マッチを迎え、大坂は40-15とされて2本のマッチポイントを握られてしまう。
それでも大坂は諦めなかった。1本目のマッチポイントではフォアハンドのミスを誘い、2本目は甘いドロップショットを叩き込んで絶体絶命の状況を打開。そのままブレークポイントを取得すると、最後はサムソノワがダブルフォールトを犯し、土壇場で5-5に追いつく。その後突入したタイブレークでも大坂が2-5の劣勢をひっくり返し、逆転で1セットオールに持ち込んだ。
今季はフルセットマッチで何度も涙を飲んできた大坂。しかし今回は違った。第1、5ゲームをブレークしてリードを奪うと、5-3で迎えた第9ゲームでは広角に打ち込まれる相手のショットをことごとく拾い、2本目のマッチポイントでサムソノワがバックハンドをミスして勝負あり。終始粘り強く戦った大坂が2時間37分の熱戦をものにし、見事前回のリベンジを果たした。
大坂がツアー公式戦でマッチポイントを凌いで勝利したのは、四大大会4勝目を飾った2021年全豪オープン4回戦のガルビネ・ムグルサ(スペイン/元1位)戦以来約4年半ぶり。オンコートインタビューで大坂は次のように試合を振り返った。
「彼女(サムソノワ)は立ち上がりから非常に攻撃的に攻めていた。私は完全に圧倒されていたし、ウイナーを狙うべきなのかもわからない状態だった。それでもしばらくしてからは、とにかくコートにボールを返すことに集中した」
次なる3回戦で大坂は同じ1997年生まれで「ずっと尊敬している」という元世界5位のエレナ・オスタペンコ(ラトビア/現26位)との注目の対決を迎える。互いの持ち味がぶつかる好勝負になることを期待したい。
文●中村光佑
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