既報の通り、テニス四大大会「全米オープン」の女子シングルス４回戦で第23シードの大坂なおみ（世界ランキング24位）が第３シードのココ・ガウフ（アメリカ／同３位）を6-3、6-2で下して準々決勝進出を決めた。

　日本テニス界レジェンドの松岡修造氏が１～３回戦に続いて大坂の試合を観戦し、自身の公式インスタグラム（@shuzo_dekiru）で恒例ともなる熱い独自解説をしている。

　今回は「完璧なおみさん」と称し、その理由を「進化の３つの壁」に分けて記した。

　１つ目は「戦術壁」を挙げた。「かつてはパワーで押し切る“真っ向勝負”のスタイルだったなおみさんが、今回はコートの立ち位置を下げ、相手の弱点を徹底的に突くという“知のテニス”に進化」したという。具体的には「ガウフのフォアハンドを徹底的に狙い撃ち、要所要所ではバックへ強打。自分の武器だけでなく、相手の心理を読み切る戦術力が光っていました」と解説。

　２つ目は「安定壁」だ。地元のスーパースターに声援が集まる中でも、大坂の心が全くブレなかったと見ている。「３回戦で見せた“禅テニス”はこの日も健在。冷静さと集中力を１時間４分キープし続けたその姿は、まさに心の達人。心の安定。まさになおみさんの心の壁はびくともしませんでした」と、改めてメンタルの進化を記した。
  　３つ目は「フィジカル壁」として、大坂の“動き”が戻ってきたことを取り上げた。「低く沈んだ姿勢、最後まで動じない動き。どれだけ振られても崩れない」と称賛。しかも「身体の“バランス”と“持久力”、そして“覚悟”がないとできない」という。これにより、「どんな球も返球され続けたガウフは、焦りからミスを連発。なおみさんのフィジカルの壁に屈するしかありませんでした」と分析している。

　また、大坂が四大大会で８強入りした大会は全て優勝したことも言及し、「現地でも、ガウフに圧勝したこと、またなおみさんが優勝できる！と大きなニュースになっています。あと３勝。なおみさんには３つの壁がある。これからもなおみさんの戦いを現地で見届けます！」と熱く締めくくった。

　なお、大坂は準々決勝で第11シードのカロリーナ・ムチョバ（チェコ／同13位）との対戦が決まっている。試合を重ねるごとに進化する大坂の戦いぶりに注目だ。

構成●スマッシュ編集部

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