テニス四大大会「全米オープン」は現地9月3日に女子シングルス準々決勝が行なわれ、センターコート第3試合に第23シードで元世界ランキング1位の大坂なおみ(現24位)が登場。第11シードで元8位のカロリーナ・ムチョバ(チェコ/同13位)を6-4、7-6(3)で下し、5年ぶり3度目のベスト4進出を決めた。
4回戦でトップ3選手のココ・ガウフ(アメリカ/同3位)に6-3、6-2で完勝した大坂が準々決勝で対峙したのは、23年の全仏オープンで初の四大大会シングルス決勝進出を果たし、全米でも23年と24年の2年連続でベスト4入りしている29歳の実力者ムチョバだ。両者が顔を合わせるのは今回が5度目で、ここまでは2勝2敗と全くの互角。昨年の全米2回戦ではムチョバが6-3、7-6(5)で勝利したが、直近である今年1月の全豪オープン2回戦では大坂が1-6、6-1、6-3で勝利していた。
注目の立ち上がり、大坂はオープニングゲームでいきなりブレークポイントを握られながらも切り抜けると、その後も我慢強いプレーでキープを継続。リターンゲームでは広角に打ち分けるサービスや前後の揺さぶりを交えた多彩な攻撃を仕掛けてくるムチョバをなかなか崩せない展開が続いたものの、5-4で迎えた第10ゲームで大坂が初のブレークを果たし、37分で第1セットを先取した。
第1セット終了後には、それまで何度も左太ももの内転筋を気にする仕草を見せていたムチョバがメディカルタイムアウトを申請。数分間の応急処置を経てコートへ戻った。
第2セットは第1ゲームで大坂がムチョバの正確なリターンと巧みなネットプレーに手を焼き、早々にブレークを献上。それでも直後のゲームでは大坂がムチョバのスライスにうまく対応し、ネット前の接近戦も制してすぐにブレークバックを果たす。大坂は第9ゲームでもサービスダウンしたが、ムチョバのサービング・フォー・ザ・セットとなった第10ゲームで再びブレークバック。第11、12ゲームは互いにキープしてタイブレークに突入し、これを大坂が制して1時間49分の熱戦をものにした。
最高峰の四大大会での4強入りは、優勝した21年1月の全豪オープン以来4年半ぶりで、23年7月の第1子出産後では初。難敵ムチョバにリベンジを果たした大坂はオンコートインタビューで前回の敗戦を振り返りながらこう語った。
「彼女は最高の選手の1人で、本当に大変な相手。昨年はここで彼女に負けたけど、あの時はお気に入りのウェアを着ていたからすごく悔しかった。今日は良いプレーができて、本当に感謝しています」
準決勝の大坂の相手は、“燃え尽き症候群”から復活し、今年6月に初のトップ10入りを達成した地元アメリカ勢のアマンダ・アニシモワ(9位)。同3日の準々決勝では、7月のウインブルドン決勝で0-6、0-6の完封負けを喫したイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)に6-4、6-3で雪辱を果たし、全米初の4強入りを決めた。大坂にとってアニシモワは過去2度の対戦でいずれも敗れている相性の悪い相手だが、決勝進出へ天敵攻略を期待したい。
文●中村光佑
【動画】全米オープン準々決勝、対ムチョバ戦での大坂なおみのマッチポイント
【画像】大坂なおみはじめ、2025全米オープンを戦う女子トップ選手たちの厳選フォト
【関連記事】輝きを取り戻した大坂なおみ、強化されたフィジカルと新戦略を携え5年ぶりに全米オープン準々決勝進出!<SMASH>
4回戦でトップ3選手のココ・ガウフ(アメリカ/同3位)に6-3、6-2で完勝した大坂が準々決勝で対峙したのは、23年の全仏オープンで初の四大大会シングルス決勝進出を果たし、全米でも23年と24年の2年連続でベスト4入りしている29歳の実力者ムチョバだ。両者が顔を合わせるのは今回が5度目で、ここまでは2勝2敗と全くの互角。昨年の全米2回戦ではムチョバが6-3、7-6(5)で勝利したが、直近である今年1月の全豪オープン2回戦では大坂が1-6、6-1、6-3で勝利していた。
注目の立ち上がり、大坂はオープニングゲームでいきなりブレークポイントを握られながらも切り抜けると、その後も我慢強いプレーでキープを継続。リターンゲームでは広角に打ち分けるサービスや前後の揺さぶりを交えた多彩な攻撃を仕掛けてくるムチョバをなかなか崩せない展開が続いたものの、5-4で迎えた第10ゲームで大坂が初のブレークを果たし、37分で第1セットを先取した。
第1セット終了後には、それまで何度も左太ももの内転筋を気にする仕草を見せていたムチョバがメディカルタイムアウトを申請。数分間の応急処置を経てコートへ戻った。
第2セットは第1ゲームで大坂がムチョバの正確なリターンと巧みなネットプレーに手を焼き、早々にブレークを献上。それでも直後のゲームでは大坂がムチョバのスライスにうまく対応し、ネット前の接近戦も制してすぐにブレークバックを果たす。大坂は第9ゲームでもサービスダウンしたが、ムチョバのサービング・フォー・ザ・セットとなった第10ゲームで再びブレークバック。第11、12ゲームは互いにキープしてタイブレークに突入し、これを大坂が制して1時間49分の熱戦をものにした。
最高峰の四大大会での4強入りは、優勝した21年1月の全豪オープン以来4年半ぶりで、23年7月の第1子出産後では初。難敵ムチョバにリベンジを果たした大坂はオンコートインタビューで前回の敗戦を振り返りながらこう語った。
「彼女は最高の選手の1人で、本当に大変な相手。昨年はここで彼女に負けたけど、あの時はお気に入りのウェアを着ていたからすごく悔しかった。今日は良いプレーができて、本当に感謝しています」
準決勝の大坂の相手は、“燃え尽き症候群”から復活し、今年6月に初のトップ10入りを達成した地元アメリカ勢のアマンダ・アニシモワ(9位)。同3日の準々決勝では、7月のウインブルドン決勝で0-6、0-6の完封負けを喫したイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)に6-4、6-3で雪辱を果たし、全米初の4強入りを決めた。大坂にとってアニシモワは過去2度の対戦でいずれも敗れている相性の悪い相手だが、決勝進出へ天敵攻略を期待したい。
文●中村光佑
【動画】全米オープン準々決勝、対ムチョバ戦での大坂なおみのマッチポイント
【画像】大坂なおみはじめ、2025全米オープンを戦う女子トップ選手たちの厳選フォト
【関連記事】輝きを取り戻した大坂なおみ、強化されたフィジカルと新戦略を携え5年ぶりに全米オープン準々決勝進出!<SMASH>