カルロス・アルカラス(スペイン/現世界ランキング1位/22歳)やヤニック・シナー(イタリア/同2位/24歳)ら有望な若手選手が次々と台頭している近年のプロテニスツアー。しかし一方で、「どの選手もプレースタイルに個性がなく、面白みが感じられない」と指摘されることも少なくない。最高峰の四大大会で20度もの優勝を誇るテニス界の英雄、ロジャー・フェデラー氏(スイス/元1位/44歳)も、そう考える一人だ。
男子団体戦「レーバーカップ」の創設者で、9月19日~21日の3日にわたってアメリカ・サンフランシスコで行なわれた同大会(ハードコート)を観戦したフェデラー氏は、大会期間中に元世界王者のアンディ・ロディック氏(アメリカ/43歳)が運営するポッドキャスト『Serve with Andy Roddick』に出演。その中で「コートの球足が遅くなっていること」がテニス選手の個性喪失問題を生み出してしまっていると持論を展開した。
「コートの球足については、トーナメントの運営に携わる人たちが改善していく必要がある。ただ、単に速いコートを用意するだけでは十分ではない。我々はアルカラスやシナーが超高速の条件でどうプレーするかを見た上で、両者の試合を超スローな球足のコートでも行ない、どのように結果が変わるかを見たいんだ」
またフェデラー氏は、“球足の画一化”が近年の四大大会の結果にも大きな影響を及ぼしているとの考えも示す。「選手の個性がなくなったのは、トーナメントの運営者が毎週ボールとコートの速さをほとんど同じにしてしまっているからだろう。だから今は全仏オープン(クレーコート)もウインブルドン(芝コート)も全米オープン(ハード)も全て同じプレースタイルで通用してしまうわけだ」
以前には男子元12位のフェリシアーノ・ロペス氏(スペイン/44歳)も「“全サーフェスの球足の低速化”によって、今は“違うタイプの選手”を目にすることがない」と述べ、今回のフェデラー氏とほぼ同様の意見を発信していた。ライジングショットを生かした超攻撃型のオールラウンダーだったフェデラー氏と、サーブ&ボレーに加えストロークも得意だったロペス氏。全く異なるプレースタイルで数々の輝かしい功績を残した両者の意見が共通したのも何ら不思議ではない。
文●中村光佑
【連続写真】身体の使い方に無理がないフェデラーのフラットサービス『30コマの超分解写真』
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男子団体戦「レーバーカップ」の創設者で、9月19日~21日の3日にわたってアメリカ・サンフランシスコで行なわれた同大会(ハードコート)を観戦したフェデラー氏は、大会期間中に元世界王者のアンディ・ロディック氏(アメリカ/43歳)が運営するポッドキャスト『Serve with Andy Roddick』に出演。その中で「コートの球足が遅くなっていること」がテニス選手の個性喪失問題を生み出してしまっていると持論を展開した。
「コートの球足については、トーナメントの運営に携わる人たちが改善していく必要がある。ただ、単に速いコートを用意するだけでは十分ではない。我々はアルカラスやシナーが超高速の条件でどうプレーするかを見た上で、両者の試合を超スローな球足のコートでも行ない、どのように結果が変わるかを見たいんだ」
またフェデラー氏は、“球足の画一化”が近年の四大大会の結果にも大きな影響を及ぼしているとの考えも示す。「選手の個性がなくなったのは、トーナメントの運営者が毎週ボールとコートの速さをほとんど同じにしてしまっているからだろう。だから今は全仏オープン(クレーコート)もウインブルドン(芝コート)も全米オープン(ハード)も全て同じプレースタイルで通用してしまうわけだ」
以前には男子元12位のフェリシアーノ・ロペス氏(スペイン/44歳)も「“全サーフェスの球足の低速化”によって、今は“違うタイプの選手”を目にすることがない」と述べ、今回のフェデラー氏とほぼ同様の意見を発信していた。ライジングショットを生かした超攻撃型のオールラウンダーだったフェデラー氏と、サーブ&ボレーに加えストロークも得意だったロペス氏。全く異なるプレースタイルで数々の輝かしい功績を残した両者の意見が共通したのも何ら不思議ではない。
文●中村光佑
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