男子テニスの新鋭ジョアオ・フォンセカ（ブラジル／現世界ランキング42位）が、サンフランシスコで行なわれる男子団体戦「レーバーカップ2025」に臨む前日、憧れのロジャー・フェデラー（スイス）と初めて顔を合わせた。

　チーム・ワールドの一員として初出場を控えた19歳は、この日突然「ロジャー（フェデラー）に会うよ」と告げられたという。緊張の面持ちで汗ばんだ手のひらを見せながらその瞬間を迎えると、初対面のレジェンドに「ついに会えたね。うれしいよ。ここまでの成果、おめでとう。素晴らしいキャリアを築いているね」と声をかけられた。

　昨季の「ネクストジェンATPファイナルズ」制覇でブレイクしたフォンセカは、今季も大きな飛躍を遂げている。１月の全豪オープンでグランドスラム初出場を果たすと、第９シードのアンドレイ・ルブレフ（ロシア／同14位）をストレートで撃破。続いて２月の「アルゼンチン・オープン」では、決勝で地元のフランシスコ・セルンドロ（同21位）を下してツアー初優勝。さらに、９月のデビスカップでは、元世界３位のステファノス・チチパス（ギリシャ／同27位）との激闘を制して母国をプレーオフ進出に導くなど、代表戦でも確かな存在感を示している。
  　今回フェデラーとの対面を果たしたことで、ビッグ３の面々と接点を持つに至ったフォンセカ。昨年の「ネクストジェンATPファイナルズ」ではラファエル・ナダル（スペイン）の前で優勝し、先述のデビスカップではノバク・ジョコビッチ（セルビア）が見守る中で白星を挙げているのだ。

　なお、「レーバーカップ」はヤニック・ノア（フランス）率いるチーム・ヨーロッパと、アンドレ・アガシ（アメリカ）率いるチーム・ワールドが３日間にわたり対戦する団体戦だ。９月19日から21日までサンフランシスコのチェイス・センターで開催され、１勝ごとに初日は１ポイント、２日目は２ポイント、最終日は３ポイント加算という方式で競われる。昨年はチーム・ヨーロッパが勝利した。

　フォンセカのチームメイトとなるのは、テイラー・フリッツ（アメリカ／同５位）、アレックス・デミノー（オーストラリア／同８位）、セルンドロ、アレックス・ミケルセン（アメリカ／同32位）、ライリー・オペルカ（アメリカ／同62位）らトップ選手たち。

　カルロス・アルカラス（スペイン／同１位）やアレクサンダー・ズベレフ（ドイツ／同３位）、ホルガー・ルネ（デンマーク／同11位）らが名を連ねるチーム・ヨーロッパから、果たして覇権を取り戻すことができるだろうか。フォンセカの戦いぶりにも注目が集まる。

構成●スマッシュ編集部

【画像】フォンセカが大活躍した全豪オープン2025で熱戦を繰り広げた男子選手たち

【関連記事】アリゾナ大会準決勝敗退の錦織圭、若手注目株フォンセカとの戦いを振り返る「速さにちょっとついていけなかった」＜SMASH＞

【関連記事】西岡良仁が大絶賛する18歳フォンセカがツアー初優勝！「ほれみい！やっぱり強いわ。怖すぎる」＜SMASH＞