男子テニス元世界ランキング2位のキャスパー・ルード(ノルウェー/現12位)がケガや燃え尽き症候群のリスクを最小限に抑えるため、出場大会数を減らすことも視野に入れていると明かした。
これまでに3度の四大大会準優勝を経験している26歳のルードは、今季ここまで47試合を戦い、33勝14敗の成績。5月のマドリード(スペイン/クレー)では四大大会に次ぐマスターズ1000での初優勝を飾り、ATP500のダラスと東京(いずれもハード)ではベスト4に進出した。
しかし一方で早期敗退も多く、さらにはクレーシーズンでヒザを負傷して約2カ月にわたりツアーを離れ、芝シーズンは全休。その影響もあり、現在今季最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(11月9日~16日/イタリア・トリノ/室内ハード/FIN)のレースランキングは出場圏外の12位(上位8名が出場権獲得)となっている。
ただし今週出場する「BNPパリバ・ノルディック・オープン」(10月13日~19日/スウェーデン・ストックホルム/室内ハード/ATP250)と「ロレックス・パリ・マスターズ」(10月27日~11月2日/フランス/室内ハード/ATP1000)の結果次第では、まだルードにも可能性は残されているという状況だ。
シーズンも最終盤を迎える中、26歳は今年1年を複雑な心境で振り返っている。海外メディア『Bolavip.com』のインタビューで次のように語った。
「浮き沈みの多いシーズンだった。ケガで何週間も続けて試合に出られなかったのは今年が初めてで、自分にとっては新たな試練だった。マドリードでキャリア最大のタイトルを手にしたことで印象深いシーズンにはなったけど、早期敗退も多すぎたから、全体的にはすごく満足しているわけではない。ただそうした経験は今後に生かしていきたい」
続けてルードは最近テニス界で大きな問題となっているツアー日程の過密化についても言及。PTPA(プロテニス選手協会)の創設者であるノバク・ジョコビッチ(セルビア/元1位/現5位)の「選手たちが団結し、その問題にもっと時間を割くべき」との発言には賛同しながらも、「ボーナス制度などの影響でマスターズのような大きな大会はスキップしづらいのが事実。トップ選手は収入が多い一方で出費も大きく、収入を稼ぐ機会を逃したくないという気持ちもある」と語る。
さらにルードは「パリ・マスターズ」が毎年末に開催されていることが「シーズンを長く感じさせる要因になっている」とも指摘。自身がトップ10入りしてからの数年間を「慌ただしすぎた」と振り返りつつ、「今後はスケジュールを見直し、幾つかの大会をスキップするかもしれない。プレシーズンにはエキジビションマッチに出たりもしていたが、今振り返ると、“参加しなくてもよかった”と思うものもある。そうした点も考慮していきたい」と締めくくった。
先日には世界1位のカルロス・アルカラス(スペイン)も「これからは幾つかの義務大会を欠場する可能性もある」と発言していた。今後はルードやアルカラスのような方針を取りながら、過密日程に適応していく選手が増えてくることも予想される。
文●中村光佑
【画像】ジャパンオープンDAY5|ルード、アルカラス、小田凱人らのプレーを厳選して紹介!
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これまでに3度の四大大会準優勝を経験している26歳のルードは、今季ここまで47試合を戦い、33勝14敗の成績。5月のマドリード(スペイン/クレー)では四大大会に次ぐマスターズ1000での初優勝を飾り、ATP500のダラスと東京(いずれもハード)ではベスト4に進出した。
しかし一方で早期敗退も多く、さらにはクレーシーズンでヒザを負傷して約2カ月にわたりツアーを離れ、芝シーズンは全休。その影響もあり、現在今季最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(11月9日~16日/イタリア・トリノ/室内ハード/FIN)のレースランキングは出場圏外の12位(上位8名が出場権獲得)となっている。
ただし今週出場する「BNPパリバ・ノルディック・オープン」(10月13日~19日/スウェーデン・ストックホルム/室内ハード/ATP250)と「ロレックス・パリ・マスターズ」(10月27日~11月2日/フランス/室内ハード/ATP1000)の結果次第では、まだルードにも可能性は残されているという状況だ。
シーズンも最終盤を迎える中、26歳は今年1年を複雑な心境で振り返っている。海外メディア『Bolavip.com』のインタビューで次のように語った。
「浮き沈みの多いシーズンだった。ケガで何週間も続けて試合に出られなかったのは今年が初めてで、自分にとっては新たな試練だった。マドリードでキャリア最大のタイトルを手にしたことで印象深いシーズンにはなったけど、早期敗退も多すぎたから、全体的にはすごく満足しているわけではない。ただそうした経験は今後に生かしていきたい」
続けてルードは最近テニス界で大きな問題となっているツアー日程の過密化についても言及。PTPA(プロテニス選手協会)の創設者であるノバク・ジョコビッチ(セルビア/元1位/現5位)の「選手たちが団結し、その問題にもっと時間を割くべき」との発言には賛同しながらも、「ボーナス制度などの影響でマスターズのような大きな大会はスキップしづらいのが事実。トップ選手は収入が多い一方で出費も大きく、収入を稼ぐ機会を逃したくないという気持ちもある」と語る。
さらにルードは「パリ・マスターズ」が毎年末に開催されていることが「シーズンを長く感じさせる要因になっている」とも指摘。自身がトップ10入りしてからの数年間を「慌ただしすぎた」と振り返りつつ、「今後はスケジュールを見直し、幾つかの大会をスキップするかもしれない。プレシーズンにはエキジビションマッチに出たりもしていたが、今振り返ると、“参加しなくてもよかった”と思うものもある。そうした点も考慮していきたい」と締めくくった。
先日には世界1位のカルロス・アルカラス(スペイン)も「これからは幾つかの義務大会を欠場する可能性もある」と発言していた。今後はルードやアルカラスのような方針を取りながら、過密日程に適応していく選手が増えてくることも予想される。
文●中村光佑
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