非常に心配なニュースである。男子テニスツアー「BNPパリバ・ノルディック・オープン」(10月13日~19日/スウェーデン・ストックホルム/室内ハード/ATP250)に出場した元世界ランキング4位のホルガー・ルネ(デンマーク/現11位)が、現地18日に行なわれたユーゴ・アンベール(フランス/同25位)との準決勝を第2セット途中で棄権。現時点では正式な診断は出ていないものの、左足のアキレス腱を断裂したとみられている。
今大会に第1シードで参戦した22歳のルネは、初戦の2回戦(上位4シードは1回戦免除)でマートン・フチョビッチ(ハンガリー/元31位/現55位)を下すと、現地17日の準々決勝ではトマス・マルティン・エチェベリ(アルゼンチン/元27位/現63位)に6-7 (4)、6-3、6-4で逆転勝ちしベスト4へ進出。エチェベリ戦で左太ももを負傷したものの準決勝には予定通り出場し、過去5勝0敗と負けなし、先日の「ロレックス上海マスターズ」(中国/ハード/ATP1000)3回戦でも勝利したアンベールとの約1週間ぶりの再戦を迎えた。
今回もルネが第7ゲームから4ゲームを連取し、6-4で第1セットを先取。第2セットもルネは序盤2回のサービスゲームをキープし、試合をコントロールしているかに見えた。
ところが2-2で迎えた第5ゲームで22歳を突然の悲劇が襲う。ベースライン上でのラリーで、アンベールのフォアハンドを返球したと同時に動きを止め、コート上で左足を引きずりながら苦悶の表情。自力で歩けずに医療スタッフの助けを借りてベンチへ戻ったルネは痛さのあまり涙を流しながらも同箇所の応急処置を受けた。しかし最終的にプレー続行は不可能と判断し、主審に途中棄権を申し入れて無念の準決勝敗退となった。
ルネの母親でツアーにも帯同しているアネケ氏は、デンマークメディア『TV2』に送付したテキストメッセージで同選手のケガの詳細を次のように説明している。
「医師たちからは『アキレス腱の断裂だろう』と伝えられました。まだスキャン等の検査はしていませんが、話を聞いた全ての医師が目視でもそれを確認できたと言っていました。復帰には3~6カ月ほどかかるでしょう」
ルネにとって今回の負傷はショッキングな出来事であろう。というのも東京(ハード/ATP500)と上海のアジアシリーズ2大会ではベスト8に進出し、9月の全米オープン(ハード/四大大会)2回戦敗退以降は調子を取り戻していたからだ。
そして今大会も優勝した今年4月のバルセロナ(クレー/ATP500)以来約半年ぶりとなるツアー4強入り。シーズン最終戦「ATPファイナルズ」のレースランキングも12位と可能性を残していた(上位8名が出場権を獲得・現在3名確定)だけに、ここでのケガはタイミング的にも非常に痛い。仮にアキレス腱断裂と診断されれば、アネケ氏のコメント通り長期離脱は避けられないだろう。
文●中村光佑
【動画】ルネ、ルードらの「BNPパリバ・ノルディック・オープン」準決勝ハイライト
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今大会に第1シードで参戦した22歳のルネは、初戦の2回戦(上位4シードは1回戦免除)でマートン・フチョビッチ(ハンガリー/元31位/現55位)を下すと、現地17日の準々決勝ではトマス・マルティン・エチェベリ(アルゼンチン/元27位/現63位)に6-7 (4)、6-3、6-4で逆転勝ちしベスト4へ進出。エチェベリ戦で左太ももを負傷したものの準決勝には予定通り出場し、過去5勝0敗と負けなし、先日の「ロレックス上海マスターズ」(中国/ハード/ATP1000)3回戦でも勝利したアンベールとの約1週間ぶりの再戦を迎えた。
今回もルネが第7ゲームから4ゲームを連取し、6-4で第1セットを先取。第2セットもルネは序盤2回のサービスゲームをキープし、試合をコントロールしているかに見えた。
ところが2-2で迎えた第5ゲームで22歳を突然の悲劇が襲う。ベースライン上でのラリーで、アンベールのフォアハンドを返球したと同時に動きを止め、コート上で左足を引きずりながら苦悶の表情。自力で歩けずに医療スタッフの助けを借りてベンチへ戻ったルネは痛さのあまり涙を流しながらも同箇所の応急処置を受けた。しかし最終的にプレー続行は不可能と判断し、主審に途中棄権を申し入れて無念の準決勝敗退となった。
ルネの母親でツアーにも帯同しているアネケ氏は、デンマークメディア『TV2』に送付したテキストメッセージで同選手のケガの詳細を次のように説明している。
「医師たちからは『アキレス腱の断裂だろう』と伝えられました。まだスキャン等の検査はしていませんが、話を聞いた全ての医師が目視でもそれを確認できたと言っていました。復帰には3~6カ月ほどかかるでしょう」
ルネにとって今回の負傷はショッキングな出来事であろう。というのも東京(ハード/ATP500)と上海のアジアシリーズ2大会ではベスト8に進出し、9月の全米オープン(ハード/四大大会)2回戦敗退以降は調子を取り戻していたからだ。
そして今大会も優勝した今年4月のバルセロナ(クレー/ATP500)以来約半年ぶりとなるツアー4強入り。シーズン最終戦「ATPファイナルズ」のレースランキングも12位と可能性を残していた(上位8名が出場権を獲得・現在3名確定)だけに、ここでのケガはタイミング的にも非常に痛い。仮にアキレス腱断裂と診断されれば、アネケ氏のコメント通り長期離脱は避けられないだろう。
文●中村光佑
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