男子テニスツアー「エルステ・バンク・オープン」(10月20日~26日/オーストリア・ウィーン/室内ハードコート/ATP500)は大会最終日の現地26日にシングルス決勝を実施。第1シードで世界ランキング2位のヤニック・シナー(イタリア)が第2シードで同3位のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を3-6、6-3、7-5で下し、ツアー22勝目を飾った。
今大会のシナーはダニエル・アルトマイヤー(ドイツ/同51位)、フラビオ・コボッリ(イタリア/同22位)、アレクサンダー・ブブリク(ドイツ/同16位)、アレックス・デミノー(オーストラリア/同7位)をいずれもストレートで破って決勝へ進出。最後は今年1月の全豪オープン(オーストラリア・メルボルン/ハード/四大大会)決勝の再戦となったズベレフを相手に鮮やかな逆転勝ちを収め、価値ある今季4勝目を手にした。
試合序盤は過去3勝4敗と僅差で負け越しているズベレフに主導権を握られた。シナーは相手のコートを広角に使うショットに苦戦し、第4ゲームでブレークを献上。以降のサービスゲームはキープしたもののリターンゲームではブレークバックできず、第1セットを落とした。
第1セット途中から足を引きずる仕草を見せていたシナー。ケイレンでの途中棄権を余儀なくされた今月初めの「ロレックス上海マスターズ」(中国/ハード/ATP1000)3回戦が思い起こされたが、第2セットからは見事に立て直した。1ブレークのリードを守ってセットオールに持ち込むと、勝負のファイナルセットも5-5で迎えた第11ゲームで均衡を破り、次のゲームをラブゲームでキープして2時間28分の熱戦に終止符を打った。
シナーの「エルステ・バンク・オープン」優勝は2023年以来2年ぶり2度目。ロジャー・フェデラー(スイス/元1位)とアンディ・マリー(イギリス/元1位)に次いで同大会を複数回制した史上3人目の選手となった。またこの結果シナーは室内ハードコートでの連勝記録を21に伸ばし、1986年から88年にかけてステファン・エドバーグ氏(スウェーデン/元1位)がマークした記録に並んだ。
勝利後のオンコートインタビューでシナーは試合内容を振り返りつつ、次のように喜びを語った。
「今日の序盤は非常に苦しかった。ブレークを許し、僕の方はチャンスがいくつかあったのに決め切れなかった。彼(ズベレフ)のサービスも素晴らしかったと思う。それでもとにかくメンタルを保って、ベストなテニスをしようと努めた。ファイナルセットはジェットコースターのような展開だったが、ショットの感覚はすごく良かった。思い切って攻めた結果、またこうしてタイトルを取れたことを本当にうれしく思う。特別な瞬間だ」
シナーとズベレフはすでにシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(11月9日~16日/イタリア・トリノ/室内ハード/FIN)の出場が確定。それに先駆け、両者は本日27日に本戦が開幕する「ロレックス・パリ・マスターズ」(フランス・パリ/室内ハード/ATP1000)にも参戦する予定だ。
文●中村光佑
【動画】シナーVSズベレフの「エルステ・バンク・オープン」決勝ハイライト
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今大会のシナーはダニエル・アルトマイヤー(ドイツ/同51位)、フラビオ・コボッリ(イタリア/同22位)、アレクサンダー・ブブリク(ドイツ/同16位)、アレックス・デミノー(オーストラリア/同7位)をいずれもストレートで破って決勝へ進出。最後は今年1月の全豪オープン(オーストラリア・メルボルン/ハード/四大大会)決勝の再戦となったズベレフを相手に鮮やかな逆転勝ちを収め、価値ある今季4勝目を手にした。
試合序盤は過去3勝4敗と僅差で負け越しているズベレフに主導権を握られた。シナーは相手のコートを広角に使うショットに苦戦し、第4ゲームでブレークを献上。以降のサービスゲームはキープしたもののリターンゲームではブレークバックできず、第1セットを落とした。
第1セット途中から足を引きずる仕草を見せていたシナー。ケイレンでの途中棄権を余儀なくされた今月初めの「ロレックス上海マスターズ」(中国/ハード/ATP1000)3回戦が思い起こされたが、第2セットからは見事に立て直した。1ブレークのリードを守ってセットオールに持ち込むと、勝負のファイナルセットも5-5で迎えた第11ゲームで均衡を破り、次のゲームをラブゲームでキープして2時間28分の熱戦に終止符を打った。
シナーの「エルステ・バンク・オープン」優勝は2023年以来2年ぶり2度目。ロジャー・フェデラー(スイス/元1位)とアンディ・マリー(イギリス/元1位)に次いで同大会を複数回制した史上3人目の選手となった。またこの結果シナーは室内ハードコートでの連勝記録を21に伸ばし、1986年から88年にかけてステファン・エドバーグ氏(スウェーデン/元1位)がマークした記録に並んだ。
勝利後のオンコートインタビューでシナーは試合内容を振り返りつつ、次のように喜びを語った。
「今日の序盤は非常に苦しかった。ブレークを許し、僕の方はチャンスがいくつかあったのに決め切れなかった。彼(ズベレフ)のサービスも素晴らしかったと思う。それでもとにかくメンタルを保って、ベストなテニスをしようと努めた。ファイナルセットはジェットコースターのような展開だったが、ショットの感覚はすごく良かった。思い切って攻めた結果、またこうしてタイトルを取れたことを本当にうれしく思う。特別な瞬間だ」
シナーとズベレフはすでにシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(11月9日~16日/イタリア・トリノ/室内ハード/FIN)の出場が確定。それに先駆け、両者は本日27日に本戦が開幕する「ロレックス・パリ・マスターズ」(フランス・パリ/室内ハード/ATP1000)にも参戦する予定だ。
文●中村光佑
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