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国内テニス

「苦しくても仲間がいる」――“チーム”の力を得て復活した内藤祐希が高崎国際OP制覇! かつていた場所のその先へ<SMASH>

内田暁

2026.05.25

W100の高崎国際オープンを制し、復活ののろしを上げた内藤祐希。ITFツアー優勝は2021年以来5年ぶりだ。写真:公益財団法人日本テニス協会

W100の高崎国際オープンを制し、復活ののろしを上げた内藤祐希。ITFツアー優勝は2021年以来5年ぶりだ。写真:公益財団法人日本テニス協会

「優勝が久しぶりすぎて、本当に実感が湧かないです」

 トロフィーを高々と掲げてから、数時間後――。新潟県長岡市の実家に向かう車の中にいても、まだ彼女は、どこか信じられないような心持ちだったという。

 5月18日から24日に群馬県高崎市で開催された女子テニスの「高崎国際オープン」。ITF(国際テニス連盟)大会群としては最高グレード「W100」で頂点に立ったのは、予選から7試合を勝ち抜いた、25歳の内藤祐希だった。

 内藤の名が日本のテニス関係者たちの間で広く知れ渡ったのは、10年半前。当時14歳の彼女が、大阪市開催の「世界スーパージュニア」で決勝に進出した時だろう。ボールを捉える手の感覚の良さと、力みのないフォームで最大出力を生む高い身体能力は、誰もが認める彼女の才覚。多くの大会が主催者推薦枠(ワイルドカード)を与えるなど、世界への道を整えてきた。

 果たして10代の内藤は、天真爛漫にその道を駆け抜けた。18歳で世界ランク200位を突破し、2020年の全豪オープン予選にも出場。キャリア最高位の169位に達したのは、20歳時のことだ。

 ただその頃から、戦績的には足踏みが続き、ランキングは徐々に下降し始める。最後にグランドスラム予選に出たのは、23年1月の全豪オープン。一時期の体調不良はあったものの、大きなケガなどがあったわけではない。その明確な理由なき状況が、迷いの霧を一層濃いものにした。時を前後し、内島萌夏や本玉真唯、坂詰姫野ら同世代の選手たちが躍進したことも、焦燥感に拍車をかける。
 
「周りから『祐希ちゃん、どうしたの?』とか『なんか調子悪いね』とか......、色んな声は耳に入ってきて、それで自分で自分を苦しめていた部分はありました。期待されていることがわかっているぶん、悩むというか。ここ2~3年は結果もついてこないし、気持ち的にも自信なくなっちゃいますし」

 ソーシャルメディア(Instagram)をやめたのも、その頃のこと。

「周りの選手たちが、結果を出しているのを見るのが、つらくなった。一緒にグランドスラム予選に出ていたメンバーたちが本戦に上がっているのに、私はどんどん落ちていく。そういう感情は、本当は自分でコントロールできることなんですけど、でも若さもあってか、うまくできなくて」

 耳と目を覆っても、飛び込んでくる情報が彼女の心をかき乱す。25年シーズンは、546位で終えた。

 上に行くには、何かを変えなくてはいけない――。そんな思いを抱きながら......。
 
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