体力や筋力が落ちてきたベテラン層が、若い頃のようにスピンドライブで強打し続けるのは無理がある。では、テニスをどう変えていったらいいのか。ベテランに適したショットの打ち方を、長く現役として活躍した佐藤博康プロに教えてもらった。
ベテランにとってロブというと、スピン系は筋力的につらく、スライス系が一般的。しかし相手にネットを取られた状況でスライスの構えをすると、早い段階でロブだとバレてしまう。そこでお薦めなのがフラットロブである。
「フォア、バックを問わず、フラットだと同じ構えからパスもロブも打つことができます。しっかり肩を入れ、前足を踏み込んで構えれば、相手は一瞬パスを予測するでしょう。そこでとっさにロブに切り替えるのです。
コツは『逆・体重移動』のテクニックを使うこと。前足に乗せた体重を後ろ足に移しながら打つことで、下から上の軌道でスイングでき、簡単にロブにできます」
アウトしないための注意点もある。「スピンやスライスに比べると、フラットロブは深さの調整が難しいところがあります。回転によって飛距離を抑えることができないので、ラケットを振り切るとオーバーしてしまいがちです。
ボールを打ったら、肩の高さぐらいでスイングを止めるようにしましょう。ボールを運ぶのではなく、ポンと打ち上げるイメージを持つと、コート内にうまく収められます」
シンプルな打ち方のフラットロブも省エネショットの1つ。ベテランはフラットロブを習得して、活用していこう。
解説=佐藤博康(REAL H)
1972年生まれ。キレのあるサーブ&ボレーと緻密なタッチを備え、全日本選手権の男子ダブルスを2度制覇。戦術にも優れ、44歳まで現役プロとして活躍した。フューチャーズ複7勝、JTAランキング複最高2位をマーク。引退後は数多くのトップジュニアやプロレベルの選手を指導。JTA公認S級エリートコーチ。
構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2019年7月号から抜粋・再編集
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ベテランにとってロブというと、スピン系は筋力的につらく、スライス系が一般的。しかし相手にネットを取られた状況でスライスの構えをすると、早い段階でロブだとバレてしまう。そこでお薦めなのがフラットロブである。
「フォア、バックを問わず、フラットだと同じ構えからパスもロブも打つことができます。しっかり肩を入れ、前足を踏み込んで構えれば、相手は一瞬パスを予測するでしょう。そこでとっさにロブに切り替えるのです。
コツは『逆・体重移動』のテクニックを使うこと。前足に乗せた体重を後ろ足に移しながら打つことで、下から上の軌道でスイングでき、簡単にロブにできます」
アウトしないための注意点もある。「スピンやスライスに比べると、フラットロブは深さの調整が難しいところがあります。回転によって飛距離を抑えることができないので、ラケットを振り切るとオーバーしてしまいがちです。
ボールを打ったら、肩の高さぐらいでスイングを止めるようにしましょう。ボールを運ぶのではなく、ポンと打ち上げるイメージを持つと、コート内にうまく収められます」
シンプルな打ち方のフラットロブも省エネショットの1つ。ベテランはフラットロブを習得して、活用していこう。
解説=佐藤博康(REAL H)
1972年生まれ。キレのあるサーブ&ボレーと緻密なタッチを備え、全日本選手権の男子ダブルスを2度制覇。戦術にも優れ、44歳まで現役プロとして活躍した。フューチャーズ複7勝、JTAランキング複最高2位をマーク。引退後は数多くのトップジュニアやプロレベルの選手を指導。JTA公認S級エリートコーチ。
構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2019年7月号から抜粋・再編集
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