トッププロのサービスを高速カメラで解析し、多くのプロ選手が実践しているポピュラーなテクニックを『鉄板わざ』、その選手ならではの特別な動きを『スゴわざ』と題してご紹介するこのシリーズ。
今回はイタリアテニス界期待の24歳、マッテオ・ベレッティーニ(世界10位)の登場だ。技術解説は、元デ杯日本代表選手で現在盛田正明テニスファンドのスタッフとしてジュニアをサポートする丸山薫氏(JTA公認S級エリートコーチ)にお願いした。
◆ ◆ ◆
彼はフォアハンドのストロークを軸に戦うが、だからといってバックハンドが苦手というわけではない。両サイドに打ち分けるコントロール力を持ち、絶妙なタイミングでスライスも使ってくるなど、多彩な球種を操るストローカーだ。
そんなベレッティーニのプレーで興味深いのがサービスである。彼は多くのプレーヤーとは違い、身体のひねりを極端に使わず、上から下にドカンと打ち下ろすように打っている。
トスアップ時に右足を前方に引き寄せるが、左足には密着させずに少し間隔を空けて平行にする。この結果、両足はオープンスタンスになるため、少しのひねりでも股関節にパワーが貯まりやすくなる。
この状態から長身を駆使して上から下へ打ち下ろしていく。落差のある弾道はもちろんだが、グリップが薄いので球種も増えて相手の返しにくい弾道が生まれる。この辺はベレッティーニならではの『スゴわざ』と言えるだろう。
また、インパクト後にヒジを高い位置にキープ(エルボーアップ)したままフォロースルーに入っている。この形をとることでフォワードスイングからインパクトまでのスイングの加速を維持することができるので、そのぶん速いボールが打てる。
このヒジの動きは多くのプロ選手が実践している『鉄板わざ』だが、一般の初中級プレーヤーが真似するとヒジを痛める怖れがあるので注意しよう。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】M・ベレッティーニのサービス、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』
今回はイタリアテニス界期待の24歳、マッテオ・ベレッティーニ(世界10位)の登場だ。技術解説は、元デ杯日本代表選手で現在盛田正明テニスファンドのスタッフとしてジュニアをサポートする丸山薫氏(JTA公認S級エリートコーチ)にお願いした。
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彼はフォアハンドのストロークを軸に戦うが、だからといってバックハンドが苦手というわけではない。両サイドに打ち分けるコントロール力を持ち、絶妙なタイミングでスライスも使ってくるなど、多彩な球種を操るストローカーだ。
そんなベレッティーニのプレーで興味深いのがサービスである。彼は多くのプレーヤーとは違い、身体のひねりを極端に使わず、上から下にドカンと打ち下ろすように打っている。
トスアップ時に右足を前方に引き寄せるが、左足には密着させずに少し間隔を空けて平行にする。この結果、両足はオープンスタンスになるため、少しのひねりでも股関節にパワーが貯まりやすくなる。
この状態から長身を駆使して上から下へ打ち下ろしていく。落差のある弾道はもちろんだが、グリップが薄いので球種も増えて相手の返しにくい弾道が生まれる。この辺はベレッティーニならではの『スゴわざ』と言えるだろう。
また、インパクト後にヒジを高い位置にキープ(エルボーアップ)したままフォロースルーに入っている。この形をとることでフォワードスイングからインパクトまでのスイングの加速を維持することができるので、そのぶん速いボールが打てる。
このヒジの動きは多くのプロ選手が実践している『鉄板わざ』だが、一般の初中級プレーヤーが真似するとヒジを痛める怖れがあるので注意しよう。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】M・ベレッティーニのサービス、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』