テニス四大大会「全豪オープンテニス」（オーストラリア・メルボルン/グランドスラム）の女子シングルス準決勝で勝利し、２年ぶりの決勝進出を果たした世界３位の大坂なおみが試合後の記者会見に応じ、東京五輪組織委員会の新会長に橋本聖子氏が選出されたことについて私見を述べた。

　東京五輪組織委員会の会長を務めていた森喜朗氏が女性を蔑視するような発言をしたことに対し、以前の記者会見で「何も知らない人だと思う。もっといろんなことを学んだ方がいい」とコメントしていた大坂。その森氏が辞任となり、新たに橋本氏のような女性がスポーツ界を率いていくことについて大坂は、「いいことなのではないか」と考えているようだ。
  　会見で大坂は「私たちは男女平等のために、たくさんのことと向き合ってきた。それでもまだすべてが平等なわけではない」と現状を鑑みた上で、「女性蔑視を含め、多くのことを黙認しない新しい世代が出てきている。その中で特に女性が前に出てくることは、今まで立ちはだかっていた壁を壊しているように感じられるから、とても素晴らしいと思う」と自身の見解を示した。

　現状では、森氏の辞任に加えて新型コロナウイルスの感染拡大も影響し、東京五輪の開催に向けては混乱が続いている。まずは今回の橋本氏の会長就任により、一刻も早く一連の騒動が収束することを祈りたい。

文●中村光佑

【PHOTO】２度目の全豪オープン制覇へ！メルボルンで躍動する大坂なおみ！