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国内テニス

錦織のこだわりはいつから?東京五輪のストリンガーに聞くプロのストリンギング事情

スマッシュ編集部

2019.10.10

玉川裕康(テニスショップ フラシーノ/鳥取県)ストリンガー歴23年。五輪(北京、ロンドン、リオ)、全豪、東レ、楽天での実績を持つ。写真:山崎 賢人(THE DIGEST写真部)

玉川裕康(テニスショップ フラシーノ/鳥取県)ストリンガー歴23年。五輪(北京、ロンドン、リオ)、全豪、東レ、楽天での実績を持つ。写真:山崎 賢人(THE DIGEST写真部)

 楽天ジャパンオープンで、オフィシャルストリンガーとして大会をサポートしたヨネックスのストリンギングチーム。そのうちの1人で、過去の五輪では錦織圭の担当ストリンガーを務めたこともある玉川裕康氏に、錦織のストリングセッティングや、オリンピックでのストリンギングについて話を伺った。

――2008年の北京五輪から錦織のストリンギングを担当されていますが、錦織のストリングに対する姿勢は、他の選手と比較して違いがありますか?

玉川 彼は感覚的にものすごく優れている選手で、その時のテンションが自分にマッチしているかどうかをすぐに察知します。特別うるさいというわけではありませんが、その日の調子や、環境でフィーリングを確かめているので、テンションが上がったり下がったりします。

――かなりこだわりがあるようですが、いつごろからでしょうか?

玉川 小学生の頃から交流がありますが、その頃はあまりこだわっていませんでした。プロになってからだと思います。

 
――一時期から錦織選手は縦横のストリングの種類を変えていますが、それによってどのような変化を求めていたのでしょうか?

玉川 縦をナチュラルにすることで、パワーを出したかったのだと思います。ナチュラルは球持ち感と復元力が大きいので、よりパワーが生まれます。反面、ポリはたわみが少ないので、コントロール性が高くなります。

――選手によっては、専属のストリンガーを雇うこともありますが、どのような理由からでしょうか?

玉川 常に同じクオリティを求めているからです。同じマシンで同じストリンガーが張ると同じクオリティのものができます。それが違うマシンで張れば変わるし、違う人が張っても変わります。選手は感覚が狂うことを好まないので、いつも同じクオリティを出すために、専属ストリンガーを雇います。ただ錦織選手やナダル選手のようなタイプは、専属ストリンガーを雇いませんね。
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