海外テニス

かつての盟友ロディックが再手術のフェデラーにエール「自分の思うタイミングでキャリアを終えてほしい」<SMASH>

中村光佑

2021.08.18

フェデラー(右)より1歳下で、ビッグ4時代の到来前にライバルだったのがロディック(左)だ。盟友のことを深く知るロディックは、長い目で復帰を待つようファンに呼びかけている。(C)Getty Images

 元男子テニス世界1位のアンディ・ロディック氏が米テニス専門メディア「TENNIS CHANNNEL」のインタビューに応じ、右ヒザの再手術とリハビリを理由に数か月間ツアーを離脱するかつてのライバル、ロジャー・フェデラー(スイス/世界ランク9位)へエールを送った。

 2020年に2度の右ヒザ手術を経て、今年3月のカタール・オープンで約14か月ぶりにツアー復帰を果たしたフェデラー。だが、グラスコートシーズンでケガが再発したため、今夏の東京オリンピックを欠場。以降の出場を予定していた大会も取りやめ、全米についても不透明な状況が続いていたが、日本時間8月15日に自身のSNSで「何か月もツアーから離れることになる」と報告していた。

 現役時代にフェデラーとしのぎを削り、幾多の名勝負を繰り広げたロディック氏は、8月8日に40歳を迎えた盟友を心配している。インタビューの中で「彼(フェデラー)は、これまでの計4度のヒザの手術で何を経験してきたのかを知っている。だが、それに加えて、またヒザの手術をして、ロスタイムを抱えて戻ってくるのは、明らかに苦しい戦いになるとわかっているはずだ」と懸念を示した。
 
 一方でロディック氏は、どんな試合でも途中棄権をせず、最後まで力の限り戦い抜いてきたフェデラーについて「彼は一度も試合からリタイアしたことがないということにも言及しなければならない。スポーツの歴史の中で最も素晴らしいスタッツの1つである」と称賛。世界中のファンへ向けて「彼の身体はここまで素晴らしいものだった。(でも今は)彼が40歳になったという事実にも向き合おう」と長い目でフェデラーの復帰を待つように呼び掛けた。

 そして、次のようにメッセージを残している。

「テニス界の偶像が身体を壊して去っていくのを見るのは恐ろしいことだ。個人的には彼が戻ってきて、自分の思うタイミングでキャリアを終えることを願っている」

 ロディック氏の言葉通り、フェデラーのように「レジェンド」と呼ばれるプレーヤーであっても、年齢が壁として立ちはだかることは間違いないだろう。まだまだこの先も現役でプレーを続けられるよう、まずは手術とリハビリが無事に成功することを祈りたい。

文●中村光佑

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