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海外テニス

「WWFの密猟撲滅活動に協力」世界8位のティームが野生動物を守る活動に力を入れる<SMASH>

中村光佑

2021.10.25

WWFオーストリア支部の責任者から「自然に対する知識は膨大」と認められているティーム。(C)Getty Images

WWFオーストリア支部の責任者から「自然に対する知識は膨大」と認められているティーム。(C)Getty Images

 右手首のケガで戦列を離れている男子テニス世界ランク8位のドミニク・ティーム(オーストリア)が、母国の日刊紙『Kronen Zeitung』のインタビューに登場。自身がアンバサダーを務めるWWF(世界自然保護基金)オーストリア支部が主導する野生動物の密猟対策活動へのコミットメントを強化すると表明した。

 環境問題や動物愛護に高い関心を持つティームは以前からWWFオーストリア支部が展開する密猟対策活動を支援している。また、自身の名前にちなんで「ドミニク」と命名された母国の紋章動物オオワシのスポンサーにも就任した。

 そんな彼はこの度インタビューの中で野生動物のさらなる厳格な管理を訴えたうえで、「(野生動物を守るために)人々はもっと団結をしなければならない」と主張。続けて「密猟は想像を絶する苦しみをもたらし、トラやゾウなどの絶滅危惧種の動物を危険にさらします。だからこそ、私はWWFの密猟撲滅活動に協力しているのです」とコメントした。
 
 WWFオーストリア支部の責任者を務めるアンドレア・ヨハニデス氏によると、ティームは「アンバサダーに就任する前から密猟防止に真剣に取り組んでいた」と言う。

「彼(ティーム)の自然に対する知識は膨大で、自然破壊に対しても大きな懸念を抱いている。そういった問題への情熱を持っているんだ」

 元世界3位のティームは、今年の6月に開催されたマヨルカ選手権の2回戦でフォアハンドを打った時に手首を痛めて棄権。医師からは「右手首の腱の脱臼」と診断された。

 その後、2か月ほど回復に努めたが、ボールを打つ練習を行なった際に痛みが再発したため、8月に自身のSNSで今シーズンの終了を発表。これにより、全米オープンのタイトル防衛は諦めざるを得なくなり、2019年に初のマスターズ優勝を飾ったインディアンウェルズも断念している。

 それでも最近のインタビューでは「右手首の手術は必要ない」と順調な回復ぶりをアピールしていたティーム。英スポーツメディア『Sportskeeda』によると、現段階では11月中に本格的なトレーニングの再開を予定しており、来年1月のATPカップ(国別対抗戦)でのツアー復帰を目標に掲げているようだ。焦りはあるかもしれないが、じっくりとリハビリを進めてもらいたい。

文●中村光佑

【PHOTO】強じんな下半身でパワーを生み出す、D・ティームのサービス連続写真
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