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海外テニス

大坂なおみ、今季初Vへ王手!決勝の相手シフィオンテクは3年前に出会った自分と似た性格を持つ友人<SMASH>

内田暁

2022.04.02

世界1位が確定している絶好調のシフィオンテクと本来の力強さが戻ってきた大坂なおみによる一戦は、果たしてどちらに軍配が上がるのか。(C)Getty Images

世界1位が確定している絶好調のシフィオンテクと本来の力強さが戻ってきた大坂なおみによる一戦は、果たしてどちらに軍配が上がるのか。(C)Getty Images

「負けはしたけれど、わたしにとってあの試合は、とても重要な一戦だった」

 グランドスラムに次ぐ格付けの、マイアミ・オープン準決勝。

 深夜に及ぶ試合を終えた彼女は、「まだアドレナリンが出ているの」と若干の高揚感をにじませながら、3年前の“初対戦”を振り返った。

 来週発表のランキングで世界1位が確定しているイガ・シフィオンテクは、2019年当時、世界65位の18歳。カナダ開催のロジャーズ・カップ予選を勝ち上がり、本戦でも2つの価値ある勝利を手にした彼女が、3回戦で対戦したのが、大坂なおみだった。

「当時のわたしは駆け出しで、確か、WTAツアー大会でのナイトセッションも初めてだったと思う。あの大会での数試合は、わたしにとって、とても重要な意味を持つとわかっていた。試合のたびに自分の成長を感じられて、実際にトップ選手とも十分に渡り合えた。なおみとの前の試合で、キャロライン・ウォズニアッキに勝ったのもとてもうれしかったのを覚えている」

 今や、当時の大坂と同じ地位に至ったシフィオンテクは、「あの頃から、さらに成長した自分を誇りに思う」と続けた。
 
 大坂にとってもシフィオンテクとの一戦は、印象深いものだったようだ。

「自分と同世代や年下との対戦では、いつも過剰に意識してしまう」という大坂が、勢いに乗る3歳年少者を、脅威に感じなかったはずはない。もっともいざ試合が始まった時には、18歳が有するポテンシャルの高さに、純粋に驚いたという。

「なんて運動神経の良い子なんだろう、コートにどこにでもスライディングして現れる」

 それが当時の大坂の記憶に、鮮烈に刻まれたシフィオンテクの衝撃。同時に、彼女の内に秘めた闘志や、オフコートでの控え目な仕草に、自分と似たものを感じたようだ。

「内気」を自認する大坂が、週間後の全米オープンでは、自ら「練習しよう」とシフィオンテクに誘いの声を掛けた。以降、二人はインスタグラムで幾度か共演し、シフィオンテクは大坂に、迷いや悩みを打ち明けたこともあるという。

 ただその後、自らの内に悩みを抱えた大坂はコートから離れがちになり、それに伴い、両者が気軽に連絡を取り合う機会も減ったという。
 
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