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海外テニス

19歳の全米女王ラドゥカヌが1か月で2度の途中棄権!待望のウインブルドン出場に向けて暗雲<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.06.10

ウインブルドン開幕を前にして2度も途中棄権を強いられているラドゥカヌ(19歳)を心配する声が高まっている。(C)Getty Images

ウインブルドン開幕を前にして2度も途中棄権を強いられているラドゥカヌ(19歳)を心配する声が高まっている。(C)Getty Images

 テニス四大大会「ウインブルドン」(6月27日~7月10日)の開幕を前にして、2021年の全米女王エマ・ラドゥカヌ(イギリス/世界11位/19歳)を不安視する声が日に日に高まっている。

 なぜなら、ウインブルドンの前哨戦「ロシージェイ・オープン」(イギリス・ノッティンガム/6月6日~12日/WTA250)に第2シードで出場するも、初戦で7ゲームをプレーしただけで「腹部の痛み」を理由にリタイアしたからである。

 しかも痛みの原因がわからないため、ラドゥカヌは「残念ながらバーミンガムではプレーできないわ」と翌週開幕の「ロシージェイ・クラシック」(イギリス・バーミンガム/6月13日~19日/WTA250)へのエントリーを断念したのだ。

 ちなみにラドゥカヌが試合途中でリタイアするのは、この1カ月で2度目である。

 昨年の全米オープンで予選から勝ち上がり、1セットも失うことなく優勝を遂げたシンデレラガール、ラドゥカヌ。18歳(当時)での快挙達成以降は、女子テニス界のヤングスターとして大人気となり、戴冠から9カ月経った現在も連日メディアを賑わせている。

 そんなラドゥカヌが地元開催のウインブルドンを前に原因不明の腹痛に悩まされているのだ。

 英紙『デイリーテレグラフ』は、有名サッカークラブ「チェルシー」の元チームドクターの「ある種のストレスや緊張からくるものかもしれないが、いずれにせよケガであれば今後プレーすることはできないだろう」とするコメントを紹介。

 同ドクターは「そうした症状は氷山の一角で、一時的に症状が緩和されることもあるかもしれないが、根本的な部分で治っていないというケースが多々ある」と警鐘を鳴らす。
 
 全米オープンで頂点に立ってから、すでに4人のコーチに別れを告げたラドゥカヌ。度重なるコーチ解任について批判的な声も聞かれるが、本人は「自分のチームに関する決断は正しいと思っていて満足もしている」と強気な姿勢を崩さない。こうした事情から現在は暫定的に英国テニス協会のサポートを受けながら転戦している。

 元世界王者アンディ・マリー(イギリス)の母親で著名なテニス指導者でもあるジュディ・マリー氏は、『デイリーテレグラフ』の取材に対して「昨年の全米で一躍有名になったことを除けば、彼女は他の若い女性と何ら変わりはない19歳。身体的により強くなるにはもっと時間は必要。特に自分自身への要求がかつてないほど高い場合はなおさら時間が必要となる」と分析している。

 だが英国テニス協会のホームページでバーミンガム大会の欠場を報告したラドゥカヌは、一方で「でも、すぐにコートに戻って、残りのグラス(芝)シーズンを楽しみたいと思っています」と綴っている。

構成●スマッシュ編集部

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