最後の「チャレンジ(ビデオ判定)」に託した日本チームの微かな望みは、相手のショットがラインを捕える映像が場内のスクリーンに映し出された瞬間、断たれた。
国別対抗戦「ビリー・ジーン・キング・カップ」、日本対ウクライナの2日目。内島萌夏がマルタ・コスチュクに0-6、3-6で敗れた時点で0勝3敗となり、ウクライナの勝利が決した。
今年21歳を迎えた内島は、現在105位で今回の日本チーム最上位。今年1月時点で443位だったランキングを、一気に駆け上がっている成長株だ。
ただこの夏以降、本人のなかではいくつものジレンマを抱えてきた。戦いのステージが上がったことで、自身のプレーもワンランク上のレベルを志向する。だが試行錯誤のなかで結果が出ないと、どうしても目先の勝利を欲した。拠点とする中国に帰れないなか、遠征と連戦を重ねたことでケガが重なったこともある。
そのような葛藤の中で、背負った“シングルス1”の重責。その重みは、“自分が負ければ日本も負ける”という状況下で、彼女本来の伸びやかなプレーを圧していた。
相手のサービスで始まった第1ゲームではブレークチャンスを手にするが、これを落とすと、一気に流れは相手に傾く。ファーストサービスの入りが悪く、セカンドサービスはコスチュクの超攻撃的リターンの餌食となった。
第2セットの第1ゲームでもブレークチャンスを手にするが、ここも逃すと、続くゲームをブレークされる。第1セットからの9ゲーム連取で、コスチュクが一気に勝負を決めにきた。
通算10ゲーム目にして初めてゲームキープに成功した時、内島は、ようやく落ち着きを見せる。
「サーブの確率を上げることを意識してプレーしたら、だんだん自分のサービスゲームは良くなってきた」と、試合後に内島は振り返った。ただ、「答えを見つけ出すのが遅かった」ことを悔いて、視線を落とす。
「まだまだ、このレベルで戦えてないですし、課題もいっぱいある。その中でも土橋監督に選んでいただいたのに……勝てなかったのは、本当に申し訳ないです」
最後はこみ上げる涙に、幾度も言葉を遮られる。それでも「もっと強くなって、日本のファンの皆さんの前で強い姿を見せたい」と成長を誓った。
国別対抗戦「ビリー・ジーン・キング・カップ」、日本対ウクライナの2日目。内島萌夏がマルタ・コスチュクに0-6、3-6で敗れた時点で0勝3敗となり、ウクライナの勝利が決した。
今年21歳を迎えた内島は、現在105位で今回の日本チーム最上位。今年1月時点で443位だったランキングを、一気に駆け上がっている成長株だ。
ただこの夏以降、本人のなかではいくつものジレンマを抱えてきた。戦いのステージが上がったことで、自身のプレーもワンランク上のレベルを志向する。だが試行錯誤のなかで結果が出ないと、どうしても目先の勝利を欲した。拠点とする中国に帰れないなか、遠征と連戦を重ねたことでケガが重なったこともある。
そのような葛藤の中で、背負った“シングルス1”の重責。その重みは、“自分が負ければ日本も負ける”という状況下で、彼女本来の伸びやかなプレーを圧していた。
相手のサービスで始まった第1ゲームではブレークチャンスを手にするが、これを落とすと、一気に流れは相手に傾く。ファーストサービスの入りが悪く、セカンドサービスはコスチュクの超攻撃的リターンの餌食となった。
第2セットの第1ゲームでもブレークチャンスを手にするが、ここも逃すと、続くゲームをブレークされる。第1セットからの9ゲーム連取で、コスチュクが一気に勝負を決めにきた。
通算10ゲーム目にして初めてゲームキープに成功した時、内島は、ようやく落ち着きを見せる。
「サーブの確率を上げることを意識してプレーしたら、だんだん自分のサービスゲームは良くなってきた」と、試合後に内島は振り返った。ただ、「答えを見つけ出すのが遅かった」ことを悔いて、視線を落とす。
「まだまだ、このレベルで戦えてないですし、課題もいっぱいある。その中でも土橋監督に選んでいただいたのに……勝てなかったのは、本当に申し訳ないです」
最後はこみ上げる涙に、幾度も言葉を遮られる。それでも「もっと強くなって、日本のファンの皆さんの前で強い姿を見せたい」と成長を誓った。