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【テニスギア講座】ラケットの「ストリングパターン」をもっと気にしよう! 打球性能との密接な関係に迫る<SMASH>

松尾高司

2022.11.26

ストリングパターンは「基本的に均一。ただし中央よりも外側が密であってはならない」という規制があり、イラストの×はNG。その逆の「センター密」は違反ではない。作図:松尾高司、写真:スマッシュ編集部

ストリングパターンは「基本的に均一。ただし中央よりも外側が密であってはならない」という規制があり、イラストの×はNG。その逆の「センター密」は違反ではない。作図:松尾高司、写真:スマッシュ編集部

 今回は「ストリングパターン」について取り上げましょう。ラケットのフェイス面積にはかなりの幅があり、現在市販されているものは93~120平方インチまで多種多彩です。

 その中で主流となっているのが黄金スペックの100平方インチ。それよりもやや小さい97~98平方インチを競技系モデルといい、もっと大きい103~120平方インチをパワー系モデルといって、ラケット側のパワーサポートが大きな設定です。

 しかし、ユーザーはフェイス面積は選べても、ストリングパターンは選ぶことができず、そのラケットに与えられたパターンを受け入れるしかありません。ラケットの設計コンセプトにより、独自のストリングパターンが組み合わせられますが、黄金スペックを中心に、多くのモデルが「縦ストリング16本×横ストリング19本」を採用しています。

 ストリングパターンは、打球感や打球性能に大きな影響を与えます。ラケット選びでは、フレームだけでなく、ストリングパターンのことも考えましょう。
 
 黄金スペックと同様に、競技系モデルも「16×19」が多くなってきていますが、よりスイングパワーのある競技者のために「16×20」「18×20」という目の細かいパターンもあります。

 マス目の細かい方が、ストリング面全体のたわみ量が少なくなるため、飛びは抑えられます。パワフルな競技者はボールを強く叩き、つぶしてスピンをかけることを好みますから、ストリング面の「たわみ→戻り」の機能が抑えられたモデルを選ぶケースが多いのです。

 逆に、1つのマス目が大きい場合は、ストリング面がたわみやすく、糸の伸縮性を大いに利用してボールを飛ばすのに向いています。つまりスイングパワーが大きくなくてもよく飛ぶラケットになるので、フェイスが大きくて、フレームが厚いパワー系モデルに多く使用されるパターンです。

 基本的にルールブックでは、ストリングの本数については全く制限されていませんが、パターンについてはこう記されています。

「ラケットの打球面は平面で、ストリングが交差する箇所で交互に組み合わせるか、接着させて、十文字に交わった模様を成していなければいけない。さらにストリングの張り上がり模様はおよそ均一でなければならず……」
 
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