現在開催中のテニス四大大会「全豪オープン」は現地1月18日に男子シングルス2回戦を実施。既報のとおり、ノーシードのマッケンジー・マクドナルド(アメリカ/世界ランク65位)がディフェンディングチャンピオンのラファエル・ナダル(スペイン/同2位)に6-4、6-4、7-5のストレートでアップセットを起こし、同大会2年ぶり2度目となる3回戦進出を決めた。
ハムストリング(太もも)の腱を断裂するという大ケガから見事な復活を果たし、2021年の全豪ではグランドスラム2度目となるベスト16に進出した27歳のマクドナルド。今大会初戦では同郷の新鋭ブランドン・ナカシマ(49位/21歳)とのフルセットマッチを制し、苦しみながらも2回戦へ駒を進めていた。
そんな彼を2回戦で待ち受けたのは前回大会覇者で四大大会最多の22勝を誇る男子テニス界のレジェンド、ナダルだ。
それでもこの試合は「サービスもリターンも良かったし、いいプレーができたと思う」と語った通り、マクドナルドが序盤から主導権を握る。第1、第5ゲームをブレークして1セットアップすると、第2セットも第1ゲームでいきなりブレークを奪うなどして連取し、勝利に王手を掛ける。
第2セット途中で左股関節を負傷したナダルに対してやりにくさを感じたのか、迎えた第3セットは競り合うが、終始ショットの質が落ちなかったマクドナルドがラスト3ゲームを連取し、2時間32分で殊勲の勝利を手にした。
試合後のオンコートインタビューでマクドナルドはメンタル面でレジェンドを相手に勝ち切ることが非常に難しかったとコメント。そのうえで安堵の表情を浮かべながら喜びを表現した。
「彼は信じられないようなチャンピオンで、どんな状況でも決してあきらめない。彼のようなトップ選手と試合をするのは、いつもタフなことだ。彼が負傷してから精神的に少し停滞してしまったのはかなりきつかったけど、何とか彼を引き離す方法を見出せたからうれしい。僕は自分のやっていることに集中しようとしていたが、彼にリズムを狂わされたような感じだった。最終的に自分のことに集中し続けることができて良かった」
ちなみにマクドナルドはナダルとの初顔合わせとなった2020年の全仏オープンでわずか4ゲームしか奪えずに敗れていた。それでもナダルが得意とするクレーコートではなく、全豪のようなハードコートであれば「チャンスはあると思っていた」と明かす。
「僕は彼を打ち負かすだけのショットを持っていると思う。以前よりもフラットに打てるようになったしね。前回、彼と対戦したのは全仏で、彼は僕を打ち負かした。クレーコートでは、打ち抜くのは難しいけど、ここではハードコートだからチャンスが出てくる。ハードコートで彼に勝負を挑みたかった。そのチャンスを得て、勝つことができてうれしい」
なお勝利したマクドナルドは3回戦で第31シードの西岡良仁(33位)と対戦する。日本のファン大注目の一戦となりそうだ。
文●中村光佑
【PHOTO】昨年は日本でもプレーしたマクドナルド。楽天ジャパンオープン2022の選手スナップ集
ハムストリング(太もも)の腱を断裂するという大ケガから見事な復活を果たし、2021年の全豪ではグランドスラム2度目となるベスト16に進出した27歳のマクドナルド。今大会初戦では同郷の新鋭ブランドン・ナカシマ(49位/21歳)とのフルセットマッチを制し、苦しみながらも2回戦へ駒を進めていた。
そんな彼を2回戦で待ち受けたのは前回大会覇者で四大大会最多の22勝を誇る男子テニス界のレジェンド、ナダルだ。
それでもこの試合は「サービスもリターンも良かったし、いいプレーができたと思う」と語った通り、マクドナルドが序盤から主導権を握る。第1、第5ゲームをブレークして1セットアップすると、第2セットも第1ゲームでいきなりブレークを奪うなどして連取し、勝利に王手を掛ける。
第2セット途中で左股関節を負傷したナダルに対してやりにくさを感じたのか、迎えた第3セットは競り合うが、終始ショットの質が落ちなかったマクドナルドがラスト3ゲームを連取し、2時間32分で殊勲の勝利を手にした。
試合後のオンコートインタビューでマクドナルドはメンタル面でレジェンドを相手に勝ち切ることが非常に難しかったとコメント。そのうえで安堵の表情を浮かべながら喜びを表現した。
「彼は信じられないようなチャンピオンで、どんな状況でも決してあきらめない。彼のようなトップ選手と試合をするのは、いつもタフなことだ。彼が負傷してから精神的に少し停滞してしまったのはかなりきつかったけど、何とか彼を引き離す方法を見出せたからうれしい。僕は自分のやっていることに集中しようとしていたが、彼にリズムを狂わされたような感じだった。最終的に自分のことに集中し続けることができて良かった」
ちなみにマクドナルドはナダルとの初顔合わせとなった2020年の全仏オープンでわずか4ゲームしか奪えずに敗れていた。それでもナダルが得意とするクレーコートではなく、全豪のようなハードコートであれば「チャンスはあると思っていた」と明かす。
「僕は彼を打ち負かすだけのショットを持っていると思う。以前よりもフラットに打てるようになったしね。前回、彼と対戦したのは全仏で、彼は僕を打ち負かした。クレーコートでは、打ち抜くのは難しいけど、ここではハードコートだからチャンスが出てくる。ハードコートで彼に勝負を挑みたかった。そのチャンスを得て、勝つことができてうれしい」
なお勝利したマクドナルドは3回戦で第31シードの西岡良仁(33位)と対戦する。日本のファン大注目の一戦となりそうだ。
文●中村光佑
【PHOTO】昨年は日本でもプレーしたマクドナルド。楽天ジャパンオープン2022の選手スナップ集