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海外テニス

キリオスとチチパスがまたも関係悪化。「関係を壊したのはキリオスだ」「みじめな言葉だな」と“舌戦”を展開<SMASH>

中村光佑

2023.02.06

昨年ダブルスを組んだが、また関係が悪化してしまったキリオス(左)とチチパス(右)(C)Getty Images

昨年ダブルスを組んだが、また関係が悪化してしまったキリオス(左)とチチパス(右)(C)Getty Images

 以前はツアー大会でダブルスを組むなど親交が深かった男子テニスのニック・キリオス(オーストラリア/世界ランク20位)とステファノス・チチパス(ギリシャ/同3位)。ところが、両者の関係性は昨年7月のウインブルドン3回戦を皮切りに悪化。現在も雪解けには至っていない。そんな彼らが再びテニスファンをざわつかせるほどの舌戦を繰り広げた。

 2人が激突したウインブルドン3回戦では会場が異様な空気に包まれた。第1セットではキリオスが不可解な判定を下した線審に対して暴言を吐いてしまう。程なくして再び暴言を受けた線審がその旨を主審に報告。これを受けて主審はキリオスに警告を言い渡した。

 ところが第2セットを落としたチチパスが苛立ちからボールを観客席下方に打ち込んだ行為に対しては警告を与えず、キリオスは主審に「なんでペナルティがないんだ!?」と猛抗議。

 その後もチチパスがキリオスの身体をめがけてボールを打ち込むといった場面が見られるなど荒れ模様の展開となったものの、第4セットでようやく両者は落ち着きを取り戻した。ちなみにこの試合は終始冷静なプレーを見せたキリオスがチチパスを逆転で下してベスト16に進出した。

 試合後の会見でも2人は言い争いをやめず、チチパスはスポーツマンらしくない態度を取ったキリオスを「いじめっ子」と猛批判。一方のキリオスも「俺がどのようにステファノスをいじめたのかがわからない」と応戦し、「俺が彼をいじめたと言うだなんて、彼はとても軟弱だ」と逆にチチパスを痛烈に非難していた。
 
 昨年12月初めにサウジアラビアで行なわれたエキジビションマッチ「ディルイーヤ・テニスカップ」では、大会側の意向でダブルスを組んだキリオスとチチパスだったが、ここでも2人の関係は改善せず……。それから約2か月弱、チチパスは先日出演した母国ギリシャのテレビ番組『EnwpiosEnwpiw』でキリオスを次のように“口撃”した。

「僕らの関係を壊したのは彼(キリオス)だ。僕は何もしていない。昨年のウインブルドンでは、僕はただプレーに専念していただけで、彼はふざけたことをしていた」

 するとキリオスは自身のツイッター(@NickKyrgios)で上記のチチパスのコメントを伝えたあるファンのツイートを引用する形で「そうだ、あの試合で彼は観客に向けてボールを打ち込み、別のボールをスタジアムの外に向かって強打し、満員御礼のスタジアムで失態を演じた」と投稿。

 さらにキリオスは公式インスタグラム(@k1ngkyrg1os)のストーリーズでもチチパスから自身に向けられた批判の言葉を引用。泣き笑いや顔を手で覆う絵文字を添えた上でウインブルドン3回戦のスコアボードの画像を公開し、「みじめな言葉だな。みんなこのスコアを見ている中でね」と皮肉のコメントを綴った。

 まさしく犬猿の仲と言っていいほどギクシャクした状態が続いている両雄。当分の間2人の“不協和音”は続きそうだ。

文●中村光佑

【PHOTO】「その判定、ちょっと待った!」試合で見かけるキリオスらトップ選手と審判の熱いやりとり
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