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海外テニス

41歳ロペスがクイーンズの大会を最後に現役引退を表明「ワイルドカードをもらえたら、そこになるだろう」<SMASH>

中村光佑

2023.02.26

地元スペインの大会「マドリード・オープン」を最後の大会に選ぶつもりはないと話しているロペス。(C)Getty Images

地元スペインの大会「マドリード・オープン」を最後の大会に選ぶつもりはないと話しているロペス。(C)Getty Images

 今シーズン限りでの現役引退を表明している男子テニス元世界ランク12位のフェリシアーノ・ロペス(スペイン/現1039位)が、母国スペインの大手ニュースメディア『Marca』のインタビューに登場。今年6月19日から開催される男子テニスツアー「シンチ選手権」(イギリス・ロンドン/芝/ATP500)をキャリア最後の大会にしたいとの考えを明かした。

 1997年のプロ転向以降、巧みなサーブ&ボレーと華麗な片手バックハンドで多くのファンを魅了し、シングルスで7度のツアータイトルを獲得している41歳のロペス。約25年にもわたる輝かしい彼のキャリアで特筆すべき功績と言えば、現時点で男子テニス史上最多となっているグランドスラム(四大大会)での79大会連続出場の記録だろう。

 2002年の「全仏オープン」(フランス・パリ/クレーコート)から昨年1月の「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)まで本選の舞台でプレーし続け、そのうちの4度はシングルスベスト8に進出(ウインブルドンで3回、全米オープンで1回)。さらに16年の全仏では、同郷のマルク・ロペス(40歳/昨年引退)との男子ダブルスで自身初のグランドスラム優勝を成し遂げた。

 ここ最近はツアー大会の出場機会が徐々に減少していたロペスは今年1月、自身の公式SNSで「多くのスポーツ選手が決してやって来ることはないと思うことを伝える時が来てしまった」と綴り、23年シーズンでの現役引退を正式に発表。同時に「2023年は、過去20年ほどの間に様々な理由で(自分にとって)何らかの重要な意味を持っていた大会のうちの数大会に出場したいと考えている」と伝えていた。
 
 今回のインタビューでロペスは「ワイルドカード(主催者推薦)で参戦する大会がすでに決定している」とコメント。現状では間もなく開幕する「メキシコ・オープン」(2月27日~3月4日/メキシコ・アカプルコ/ハードコート/ATP500)と、4月の「バルセロナ・オープン」(スペイン・バルセロナ/クレーコート/ATP500)、6月の「マヨルカ選手権」(スペイン:マヨルカ/芝/ATP250)の3大会で出場が確定していると明かした。

 そんなロペスは当時37歳だった19年に大会史上最年長となるシングルス優勝を飾ったクイーンズ・クラブ(シンチ選手権の開催会場)を「最後の大会にしたい」という。これについて41歳の鉄人は「クイーンズでもワイルドカードを申請している。もし、ワイルドカードをもらえたら、最後の大会はそこになるだろう」と述べた。

 ロペスと言えばマスターズ1000大会の1つである「マドリード・オープン」(スペイン・マドリード/クレーコート)でトーナメントディレクターを務めているが、「マドリードを最後の大会に選ぶつもりはない」と話している。その理由についてはこう説明した。

「出場許可を得る必要があったし、自分にその価値があるかどうかはわからない。仕事ができることの方が重要で、それ(マドリード出場)は僕には必要ないし、そんな気分にもならない」

 思い出の詰まった場所で選手生活を締めくくりたいということだろう。端正な顔立ちでも人気を博したロペスの引退は非常に寂しい限りだが、キャリアに別れを告げるその日まで、彼のプレーを目に焼き付けたいところだ。

文●中村光佑

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