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海外テニス

「これはハードコートじゃない」メドベージェフが不満爆発!「コートが遅いから、トイレも時間をかけて用を足す」<SMASH>

中村光佑

2023.03.14

コートコンディションに苛立ちを募らせたメドベージェフが主審に不満をぶつけた。(C)Getty Images

コートコンディションに苛立ちを募らせたメドベージェフが主審に不満をぶつけた。(C)Getty Images

 連日熱戦が繰り広げられているテニスツアーのマスターズ1000大会「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート)。同大会の開催地インディアンウェルズは、球足が著しく遅くなるという独特のコートコンディションを持つため、毎年多くのトッププレーヤーを悩ませている。

 とりわけこの球足の遅さに苦戦を強いられているのが、先月中旬のロッテルダム大会(ATP500)から3週連続優勝中と絶好調の元世界王者ダニール・メドベージェフ(ロシア/現6位)だ。

 今回のBNPパリバ・オープンでベスト16入りを果たしたロシアテニス界の俊才は、初戦となったブランドン・ナカシマ(アメリカ/48位)との2回戦をストレートで快勝した。

 だが現地3月12日に行なわれたイリア・イバシュカ(ベラルーシ/85位)との3回戦は一転、ジェットコースターのような展開となる。強めに打ったショットがなかなか決まらず、プレーに精彩を欠いてセットオールに持ち込まれてしまう。

 徐々に冷静さを失っていくメドベージェフは、第2セットを落とした直後、球足の遅いコートでプレーをしなければならないことに皮肉を交えつつ不満を爆発させた。

 海外メディア『UBITENNIS』によると、メドベージェフはトイレ休憩に向かう直前に主審へ「僕はこのコートと同じくらいにゆっくりと用をたすことにする。だからトイレ休憩は25分間でいいだろ。コートが遅いから、ゆっくりと時間をかけてするよ」と告げたという。
 
 これに対して主審は「状況を受け入れる必要がある」となだめようとしたが、メドベージェフは「受け入れることはできない。大会概要(の使用コートの欄)には“ハードコート”と書いてあるが、こんなのはハードコートじゃない」とバッサリ。その後も納得がいかないと言わんばかりの表情を浮かべていた。

 それでもファイナルセットでは何とか落ち着きを取り戻して第1ゲームから怒涛の5ゲーム連取に成功。6-2、3-6、6-1のフルセットでイバシュカを下し、4回戦へ駒を進めた。

 苦しみながらも勝利をつかんだメドベージェフは、試合後の記者会見で改めてインディアンウェルズのコートコンディションを強く批判した。

「ここでプレーするのは簡単なことではない。ここで良いテニスができるのはほんの一握りで、10人くらいだろう。それ以外はみんな苦労している。多くの試合において6-1で1セットが終わっているのをテレビで見ていると、相手のプレーが悪いわけではなく、ほんの少しの瞬間で悪いという感じだ。(例えば)25本のラリーの後、大事な場面で何発かミスしてしまうんだ」

 そう言いながらもしっかりと勝ち上がってきたのは、さすがメドベージェフといったところだ。アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/14位)との注目の4回戦では、どんなプレーを見せるのか注目だ。

文●中村光佑

【連続写真】メドベージェフの余分な動きがない安定感抜群のバックハンド!
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