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海外テニス

メドベージェフが“クレー嫌い”克服へ意欲を語る「偉大な選手を倒し、上位に進めると思っている」<SMASH>

中村光佑

2023.04.27

ツアー通算19勝のメドベージェフだが、内訳はハードコート18、グラス1でクレーは未勝利。はたしてマドリード・オープンで初タイトルを手にできるか?(C)Getty Images

ツアー通算19勝のメドベージェフだが、内訳はハードコート18、グラス1でクレーは未勝利。はたしてマドリード・オープンで初タイトルを手にできるか?(C)Getty Images

 2月の「ABNアムロ・ワールドテニス」(ATP500)から怒涛の3週連続ツアー優勝を飾るなど、新シーズンに入ってから素晴らしい活躍を見せている男子テニス世界ランク3位のダニール・メドベージェフ(ロシア)。しかし彼はかねてから大の“クレー嫌い”であることを公言しており、キャリアを通してクレーコートの公式戦でタイトルを獲得したことは1度もない。

 今週開催されているマスターズ1000大会「マドリード・オープン」(4月26日~5月7日/スペイン・マドリード/クレーコート)に第2シードで出場するメドベージェフは、大会開幕前の記者会見で改めてクレーコートに苦手意識を持っていると強調。準優勝を飾った先月の「BNPパリバ・オープン」(ATP1000)で自身を「ハードコートのスペシャリスト」と描写していたロシアテニス界の名手は、「クレーでプレーすることへの思い(嫌悪感)はこれからも変わらない」と述べたうえでこう続けた。

「もし、クレーコートでもっとうまくなりたいのであれば、プレシーズンでより練習する必要があるのだろう。でも僕はハードコートでいいプレーができるから、優先順位の問題がある。(例えば)全豪オープンが開幕する前のプレシーズンの2週間で『クレーコートでプレーしよう』とはならないんだ」
 
 その一方でメドベージェフはトッププレーヤーとして「今後数週間のクレーシーズンのことが気にならないわけではない」と言う。なかでも比較的標高が高く自身の持ち味である強烈なサービスやフラットのストロークを生かしやすいマドリードでは、「ボールがよく飛ぶから、他のクレーコートの大会よりも良いプレーができるはずだ」と自信をのぞかせる。

 最後には2019年の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/クレー)で現世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)と現5位のステファノス・チチパス(ギリシャ)らトップ選手を破った実績があることを踏まえつつ、「クレーでもいいプレーができれば、自分は偉大な選手を倒し、トーナメントでも上位に進むことができると思っている」と残りのクレーシーズンに向けた意気込みを語った。

 なお今回のマドリードには、メドベージェフはシード勢として参戦するため1回戦は免除。初戦となる2回戦では、3度の四大大会優勝を誇る元世界王者のアンディ・マリー(イギリス/現52位)と予選勝者のアンドレア・ババソリ(イタリア/164位)の勝者と対戦する。“クレー嫌い”克服のきっかけをつかむためにも、1つでも多く勝ち星を積み重ねてほしい。

文●中村光佑

【連続写真】メドベージェフの余分な動きがない安定感抜群のバックハンド!
 

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