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国内テニス

「車いすテニスを盛り上げたい」16歳小田凱人が日本生命と契約!自身が発起人となる新大会設立も同時発表<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.04.29

16歳にしてすでに車いすテニス界の未来も考えている小田。写真:THE DIGEST写真部

16歳にしてすでに車いすテニス界の未来も考えている小田。写真:THE DIGEST写真部

 車いすテニスの小田凱人(おだときと/東海理化)が4月28日に東京都内で会見を開き、日本生命とのスポンサー契約締結及び、自身が発起人となったITF大会の開催を発表した。

 現在16歳の小田は9歳の時に骨肉腫を発症して車いす生活となり、それまで打ち込んでいたサッカーから離れ、10歳で車いすテニスを始めた。するとすぐに才能を発揮し、史上最年少となる14歳11か月でジュニア世界ランキング1位に上り詰めた。

 昨年4月には国内最年少の15歳11か月 20日でプロに転向し、グランドスラム初出場となった全仏オープンでベスト4入りを果たすと楽天ジャパンオープンでは準優勝し、シーズン最終戦のマスターズでは最年少優勝。さらに今年の全豪オープンでは準優勝に輝き、先週行なわれたジャパンオープンでは単複2冠を達成。世界ランキング2位をマークしている。

 数々の最年少記録を保持し、着実に成長している期待のホープだが、「プレーだけでなく愛されるようなプレーヤーになってこそのアスリートだと思うので、長い間トップに居続けられるような実力と忍耐力をさらに身に着けて、僕を見て車いすテニスを始めたって言ってもらえるような選手になっていきたい」と、16歳とは思えないようなしっかりとした口調の小田。
 
「車いすテニスやパラスポーツを知ってほしいし、自分自身が盛り上げて、よりメジャーな競技にしていきたい」という気持ちが強く、「チェアワークのスピード感や躍動感」が車いすテニスの魅力であり、「ぜひそこを見てもらいたい」とアピールする。

 また、車いすテニスを盛り上げる手段の1つとして、自身が発起人となりITF フューチャーズ及び日本初となるITFジュニア大会「岐阜オープン(8月10日~13日)」を新設した。さらにジュニア対象の併催イベント「HERO'S CUP」も企画しており、トークショーやトレーニングなどをジュニアたちと一緒に行なう予定だ。

 世界一を目指すと同時に、車いすテニス界や次世代のことも考えている小田。スポンサー契約を締結した日本生命はこのビジョンに賛同し、大会の冠スポンサーとしてサポートする。

「ヒーローになる」とよく口にする小田は、「全仏オープンに向けて準備を完璧な状態にして挑んで、世界ランキング1位になって帰って来たい」と力強くコメント。車いすテニス界を盛り上げ、自身の目標である“ヒーロー”になる夢を実現させてほしい。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】16歳の小田凱人が躍動した楽天OP車いすシングルス決勝写真



 

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