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ケガから復帰のキリオスが自傷行為の過去を告白!「傷を隠すためにアームスリーブをつけていた」<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.06.15

プレッシャーや周囲の期待にうまく対処できなかったキリオス。飲酒や薬物に手を出してしまった過去を明かした。(C)Getty Images

 男子テニス元世界ランキング13位のニック・キリオス(オーストラリア/現世界ランク25位)が、2019年のウインブルドン時に自殺願望に悩まされ、ロンドンの精神科の病院で治療を受けていたことが明らかになった。オーストラリアのニュースメディア『The Australian』が、『Netflix』の「ブレイクポイント」の新シリーズを引用して報じている。

 過去にも自身の不安定な精神状態について言及しているキリオス。20年には、プレッシャーで「真剣に落ち込んだ」と語っており、また22年には、19年全豪オープンでの薬物乱用と自傷行為について打ち明けたSNSの投稿を公開していた。

 ドキュメンタリー内でキリオスは、「プレッシャーや周囲の視線、期待に僕は対処できなかった。自分がどんな人間なのか、嫌になった」とコメント。

 さらに、「酒と薬物に溺れ、家族との関係を失い、親しい友人たちを遠ざけてしまった」と続けると、「腕全体が傷だらけで、それを隠すためにアームスリーブを手に入れたんだ。自殺しようか本気で考えていた」と自傷行為も行なっていたことを告白した。
 
 また、19年ウインブルドン後の出来事を次のように振り返った。

「ウインブルドンで負けた時、目が覚めたら、父がベッドの上で隣に座っていて、大泣きしていた。それでちょっと目が覚めたんだ。このままではいけないと思った。結局、自分の問題を解決するためにロンドンの精神病棟に入院したんだ」

 ヒザの手術のためツアーから遠ざかっていたキリオスは、「ボス・オープン」(ドイツ・シュツットガルト/6月12~18日/芝コート/ATP250)で昨年10月以来の復帰を果たしたが、1回戦でウー・イービン(中国/同64位)に5-7、3-6で敗北を喫した。

 この敗戦後には、自身のSNSを更新。ケガから復帰したばかりの自分を応援してくれるファンに向けて、「私にはもっと時間が必要だから、元の状態に戻れるまで待っていてください」とコメントを残している。

構成●スマッシュ編集部

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【画像】キリオスが「ボス・オープン」1回戦敗退後にSNSに投稿したコメント