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海外テニス

「去年の今頃は全く想像できなかった」故障を乗り越えたボンドルソワがウインブルドン史上初のノーシード優勝!<SMASH>

中村光佑

2023.07.16

優勝プレートを掲げて笑顔を見せるボンドルソワ。昨年はケガで出場できず、一時は124位までランクを落としていたが、見事復活した。(C)Getty Images

優勝プレートを掲げて笑顔を見せるボンドルソワ。昨年はケガで出場できず、一時は124位までランクを落としていたが、見事復活した。(C)Getty Images

 テニス四大大会「ウインブルドン」(7月3日~16日/イギリス・ロンドン/芝コート)は現地7月15日に女子シングルス決勝を実施。ノーシードで出場した世界ランキング42位のマルケタ・ボンドルソワ(チェコ/24歳)が、第6シードで同6位のオンス・ジャバー(チュニジア/28歳)を6-4、6-4のストレートで下し、悲願のグランドスラム初優勝を果たした。

 2019年の全仏オープンで初の四大大会決勝進出を経験し、21年の東京五輪では銀メダルを獲得するなど大舞台での強さを武器に安定した活躍を見せてきたボンドルソワ。今回のウインブルドンでは4人ものシード勢を破る快進撃を見せ、約4年ぶりとなるグランドスラム決勝の舞台へと駒を進めていた。

 そんなボンドルソワが決勝で顔を合わせたのは多彩なプレーを持ち味にする28歳のジャバー。昨年のウインブルドンと全米オープンで決勝に進出するもいずれも準優勝に終わり、3度目の正直を果たすべく闘志を燃やしていた。
 
 今大会の準々決勝では前回大会決勝で逆転負けを喫したエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/3位)にフルセットで雪辱を果たすと、準決勝では第2シードのアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/2位)に見事逆転で勝利。苦しみながらも自身3度目となる四大大会決勝の舞台へとたどり着いた。

 この日の決勝はボンドルソワがジャバーの伸びのあるフォアハンドに押される場面が目立ち、序盤の第2ゲームでブレークを許す苦しい展開に。それでも直後の第3ゲームでは相手が2本のゲームポイントを握ったところからボンドルソワがデュースに持ち込み、驚異の粘りですぐさまブレークバックに成功する。

 以降は両者ともにサービスキープに苦戦してブレーク合戦となるも、プレーの安定性でわずかに上回るボンドルソワはジャバーの鋭いショットをことごとく深い位置に返球し、徐々に相手のミスを誘う場面が増えていく。

 第6ゲームではジャバーの浅いリターンにうまく対応できず2度目のブレークを許したものの、終始しぶとく食らいついていったボンドルソワは第7ゲームから4ゲームを連取。接戦の末に第1セットを6-4で先取した。
 
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