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【全国小学生テニス】女子決勝は篠原絢が多彩な攻めを披露してタイトル獲得「世界で戦える選手になりたい!」<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.08.07

写真右から優勝:篠原絢、準優勝:赤羽奏那、3位:長谷川良菜、4位:島村芽衣。写真:金子拓弥(本誌写真部)

 各地の予選を勝ち抜いてきた小学生プレーヤーが頂点を目指す大会「第41回第一生命全国小学生テニス選手権大会」(8月2日~3日/武蔵野ローンテニスクラブ、4日~6日/ 第一生命相娯園テニスコート/クレーコート)は、大会最終日となる6日に男女シングルス決勝と3位決定戦を実施。女子決勝では、篠原絢(愛媛・川之江小)が赤羽奏那(神奈川・宮谷小)を6-2、6-4のストレートで破り優勝した。

 赤羽のサービスでスタートした第1セット。全国大会決勝の重圧からかファーストサービスが思うよう入らない相手に対して、コイントスでレシーブを選択した篠原は深さのあるリターンから主導権を奪うとポイントを重ね、第1ゲームからブレークに成功。さらに軽快なフットワークからネットに詰めてボレーを沈めるなど揺さぶりをかける。

「ショートクロスで相手を外に追い出すのが得意」という篠原は、それ以外にドロップショットやネットプレーなど、引き出しの多さを感じさせる多彩なプレーを披露。加えて「クレーコートの試合ではラリーが長く続くので体力面を強化した」ことで炎天下のコートでも運動量を落とさず。高い守備力も見せつけながら、第1セットを6-2で先取する。
 
 対戦相手の赤羽は、大柄な身体から放たれるパワフルなショットで対抗するも「始まりのポイントとなるサーブやリターンのミスが多くなってしまった」ことで競り合う場面でポイントを取り切れず。「自分のミスで相手を楽にさせてしまった」と悔やむ赤羽に対して、篠原は「いろいろな戦術を使うことができた」ことで第2セットも優位に進める。

 5-4で迎えたサービングフォーザマッチ。篠原は「優勝を意識した」ため最後の一撃が決まらない歯がゆい状態が続くも、「最後まで我慢できた」ことで6度目のマッチポイントを取り切ってタイトルを引き寄せた。

 表彰式のチャンピオンスピーチで篠原は「全国でこれだけ勝てたのは初めてだし、優勝できたのはうれしかったけど、私は世界で戦える選手になりたいので、これからももっと上を目指して頑張ってきたいです」と力強く宣言した。

 なお、長谷川良菜(愛知・神山小)と島村芽衣(三重・豊ヶ丘小)による3位決定戦は、6-2、6-3で長谷川が勝利した。

■女子シングルス結果
【決勝】
篠原絢(愛媛・川之江小学校6年)〇 6-2 6-4 ●赤羽奏那⑦(神奈川・宮谷小学校6年)
【3位決定戦】
長谷川良菜⑥(愛知・神山小学校6年)〇 6-2 6-3 ●島村芽衣⑧(三重・豊ヶ丘小学校6年)
※名前の後の丸数字はシード

取材・文●小松崎弘(スマッシュ編集部)

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