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「1日で乗り越えたよ」ジョコビッチがウインブルドン決勝敗退を回顧!「僕は前に進まなければならない」<SMASH>

中村光佑

2023.08.15

ジョコビッチは、新型コロナワクチン未接種の関係で、約2年ぶりに米国ツアーの大会出場となる。(C)Getty Images

 現在開催中の男子テニスツアー「ウェスタン&サザン・オープン」(8月13日~20日/アメリカ・シンシナティ/ハードコート/ATP1000)で、約1か月ぶりの実戦に臨む世界ランク2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が大会開幕前のインタビューに登場。先月のウインブルドン決勝での敗戦を振り返り、「すでに乗り越えたよ」と前向きな言葉を口にした。

 今季も1月の全豪オープンと6月の全仏オープンを制すなど相変わらずの強さを見せてきたジョコビッチ。だが、大会5連覇を狙った先月のウインブルドンでは、決勝で20歳の世界王者カルロス・アルカラス(スペイン)に競り負けて準優勝に終わり、"年間グランドスラム"(1シーズンで全ての四大大会を制覇すること)の可能性も消滅してしまった。

 それでも長年の経験からか、特に敗戦を引きずることはなかったとジョコビッチは振り返る。「もちろん(ウインブルドンの)決勝でチャンスを生かせなかったことは後悔しているよ」としながらも「負けたのは最初でも最後でもないから、1日で乗り越えたよ」とポジティブな言葉を続けた。

 続けて自分よりも良いプレーをしたアルカラスを素直に称賛。試合内容を回顧しつつ以下のようにコメントした。

「1セットアップでスタートして、第2セットでもセットポイントがあった。ファイナルセットではブレークポイントもあった。接戦になったけど、彼(アルカラス)は、大事な場面でより良いプレーをしたのだから、優勝にふさわしかった。それが事実だ」
 
 しっかりと気持ちを切り替えた今は、再びやる気がみなぎっているという。「僕は前に進まなければならないし、これから起こること、そして僕に立ちはだかる全てのチャレンジに向かってモチベーションを見出す必要がある。モチベーションがなければ、ここにはいない。長年プロ生活を送ってきて、今は自分が本当にやりたいことをプレーで表現する選択肢があると感じている。全米オープンも近いからね」と改めて前向きに語った。

 ウインブルドン決勝を終えてからは、約ひと月ほど休息を取っていたジョコビッチ。エントリーしていた先週の「ナショナルバンク・オープン」(ATP1000)も出場を辞退し、家族と楽しい時間を過ごしながら可能な限り身体の回復に努めていた。

 最後には新型コロナウイルス・ワクチン未接種の関係で、今回のシンシナティが約2年ぶりの米ツアー大会出場となることを踏まえ、現在の心境をこう表現した。

「アメリカに来たのは2年ぶりだ。もちろんとても興奮しているし、とても楽しみにしていた。それにシンシナティに来るのは2019年大会以来だから、戻ってこられてうれしい。ここ2、3日の間に練習コートで見かけたたくさんの若いファンたちは、いつ見ても素晴らしいし、みんなテニスが大好きなんだ」

 なお今大会に第2シードで参戦するジョコビッチは1回戦が免除。初戦となる2回戦ではアレハンドロ・ダビドビッチフォキナ(スペイン/23位)とトマス・マルティン・エチェベリ(アルゼンチン/31位)による1回戦の勝者と対戦する。ブランク明けの中でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。

文●中村光佑

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